2007-10-01から1ヶ月間の記事一覧

江戸のその後

夜更けから未明にかけて雨。 そんな雨音を耳にしながら音楽をがんがんかけた昨夜、読書の醍醐味を味わった。一昨日記した大月隆寛「独立書評愚連隊 天の巻」国書刊行会、小谷野敦「江戸幻想批判」新曜社の評208頁。 「それでもなお、この書き手はやはり信頼…

10月29日(月) 休館日

昼食前に三島梅花藻の里の雑草を刈る。夏日で汗びっしょり。風呂で汗を流す。 午後一時から愛知県安城市からの川の視察40名を二人で応対。 昨晩、ブックオフ三島徳倉店へ自転車で行く。「世界文学全集66 世界名詩集」筑摩書房1970年初版、「豪華版 世界文…

きょうも暑い

一昨日の毎日新聞と昨日の静岡新聞朝刊に、大野晋「日本語の源流を求めて」岩波新書の評と紹介が載っていた。毎日新聞の丸谷才一評から。 「現代の国語学者のうち最も優秀で最も勇敢な人の、生涯の探究の総括。」 「その研究の全容は、言語面については『日…

夜の摩天楼

毎日新聞昨夕刊、「テリー伊藤の現場チャンネル」のお題は「黒川紀章さん」。 「『建築物なんて、そもそも、この地球上になかったものだよ。人間が勝手につくったんだからね。山を崩し、木を切って建物を作ってきた人間として、自然と建築物と人間が、もっと…

夜のテレビ

私が注意しているテレビの美術番組はNHK教育「日曜美術館」「美の壷」「劇場への招待」、TBS「世界遺産」そしてテレビ東京「たけしの誰でもピカソ」。これらの中から興味を引くものを視聴する。昨夜は「誰でもピカソ」を視聴。この番組は私の知らない…

夜更けの月

昨夜遅く知人から電話「月を見て」。帰宅途中に見た月は山の端近くに皓々としていた。え、どこにあるの?とぐっと仰ぐと、満月は中天に掛かっていた。まだら雲に少し霞んだ朧月。 私は携帯電話を持ってない。固定電話のみ。一昨日の毎日新聞、 荻原魚雷「そ…

描かれた夜・夜を描く

十九世紀は第一次世界大戦(1914─1918)によって完全に消滅したという説がある。十九世紀的なるものがこの戦争で完全に潰え、二十世紀型にとって替えられた。第一次世界大戦は、それまでの戦争の形態を激変させるものだった。 二十世紀の終焉を告げたものは…

夜の思索者

神奈川県立近代文学館で「埴谷雄高『死霊』展」が催されている。「死霊」は「しれい」と読む。昨日話題にした福永武彦「夜の三部作」と同時代に書き続けられていた小説だ。夜が同じように重要な位置を占めるけれども、内容の深さと広がりは「死霊」のほうが…

10月22日(月) 夜のお散歩

きょうは休館日。昼食前に自転車でブックオフ三島徳倉店へ行く。大庭みな子「浦島草」講談社1977年初版、中村真一郎「俳句のたのしみ」新潮文庫1996年初版、計210円。前者は評判を知って。 夕食前に知人の案内で見知らぬ夜道をお散歩。なんか暗い街灯が昭和…

夜の時間

福永武彦「夜の時間」1955年発表を読んだ。「夜の三部作」の第三部。親友の男同士の女を巡る三角関係、そして四年後の女同士の男を巡る三角関係。どちらにも絡む男と女。誤解と葛藤そして修復と別れ。 「夜は更けていた。そして今は夜の時間だった。もう黄昏…

夜はわが友

昨晩ブックオフ三島徳倉店へ自転車を走らせる。栗田勇「古寺巡礼」春秋社1990年初版帯付、江戸川乱歩「幻影城」双葉文庫1995年初版、クレイグ・ライス「セントラル・パーク事件」ハヤカワ文庫2006年初版、ゲーテ「ファウスト 第二部」集英社文庫2004年初版、…

富士山は冠雪

お昼過ぎまで茨城県桜川市からの源兵衛川などの街並み視察の案内。源兵衛川上流部のひろせ橋の下をカワセミが往復。綺麗だねえ。自宅で昼食後、近所のスーパーで食料品の買いものを済ませて午後三時前美術館へ。買いものは普段は夜帰宅してから。昼間は好み…

日は沈みまた昇る

毎日新聞昨夕刊、田家秀樹「70年代ノート 新宿・フォーク・深夜放送」は新宿西口広場。 「『地下広場』という当時製作された記録映画があることを知った。今年の『東京国際映画祭』で上映されるという。今月25日、渋谷bunkamuraル・シネマ1だ。」 …

日没のはずが

昨日の毎日新聞夕刊に「団塊直撃!?LP復刻」という川崎浩の記事。 「各社が60〜70年代の人気盤をLPで復刻している。」 ストーンズ、カーペンターズ、陽水、ベーム、沢田研二、テレサ・テンなどなど何でもありの印象だ。しかし、どれもリサイクル店に売っ…

日没前

福永武彦「冥府」を読んだ。秋の夜長に読もうと思って幾星霜。やっと「夜の三部作」第一部を読んだ。感想? 戦後社会への作者のいたたまれない心情が下敷きになっている。結末部分から。 「しかし希望が僅かでも香料のように残っているから、絶望は一層味が…

10月15日(月) 休館日

お昼前に清住緑地までお散歩。心地よい風心地よい緑心地よい泉。ぶらぶら歩く。午後は知人の車に同乗してヴァンジ彫刻庭園美術館へ。貸切状態の庭園でくつろぐ。カフェテラスでコーヒー。文字通りのリゾート気分。ヴァンジ作品に関しては、開館時に感想を書…

三時間

一昨日の静岡新聞、酒井忠康「美術本の一冊」はエウヘーニオ・ドールス「プラド美術館の三時間」ちくま学芸文庫。 「美術館を案内するのに、ちょうどいい時間が『三時間』という設定で始まるこの案内記は、『限られた時間。正当な省略。適切で極めて具体的な…

中古本はいい!

昨晩、ブックオフ三島徳倉店へ自転車で行く。東直己「ライダー定食」柏櫓舎2004年初版帯付、高橋克彦「自薦短編集 眠らない少女」角川書店1992年初版帯付、谷原秋桜子「砂の城の殺人」創元推理文庫2007年初版、「完訳 グリム童話集 2」ちくま文庫2006年初版…

レコードはいい!

昨夜もレコードで音楽聴きまくり。山崎ハコ「流れ酔い唄」1978年、ディジー・ガレスピー〜スタン・ゲッツ〜ソニー・スティットのトランペット・テナーサックス・アルトサックス三管がフロントを占める「 FOR MUSICIANS ONLY 」1956年そして山下洋輔〜坂田明…

復活

数日前、気になって故障したまま放置してあるレコードプレイヤーを動かしてみた。やや、回転ムラがない。すぐにへたるだろうと危惧しながらLPレコード片面をかけたが、大丈夫だった。で、昨夜はレコードかけまくり。アート・アンサンブル・オブ・シカゴ「…

朝は冷える

明け方目が覚める。ほんのりと明るい。若い女性の声。なにやら喋っている。酔っ払いか。次に目覚めるとちょっと明るい。小鳥たちの声。冷えるなあ。再び眠りに落ちる。十年前まで店を営んでいたときは午前三時から八時まで仕込み仕事で朝日を見ることはなか…

朝は霧雨

朝、霧雨なので濡れていくのも一興と支度しているうちに止んでしまった。 昨日自宅に青梅市立美術館に勤務していた知人、松平修文氏から第四歌集「蓬(ノヤ)」砂子屋書房が届いていた。「謹呈」という文字が眩しい。十二年ぶりの歌集。感慨深い。K美術館の…

10月 8日(月) 休館日

雨模様なのでお蒲団の中でぐずぐず過ごす。午前11時過ぎ起床。ぐずぐずしていてお昼。昼食を終えると雨が小止みに。お散歩。 広告デザインを生業にしている知人女性に本を見せる。澁澤龍彦「異端の肖像」桃源社1967年に「贅沢な作りねえ〜」と、紙、印刷、製…

きょうも小雨

美術館へ着いたら小雨が。 青山二郎「骨董鑑定眼」ランティエ叢書を読んだ。なんとも読解しにくい文章だ。柏木博が解説している。 「骨董趣味を持つ者がすべてそうなるとは限らないが、その鑑定眼つまり『趣味の論理』は、いわば『受け手の美学』を形成する…

秋の日

朝が冷え込み富士山が全容を見せ、秋……、を感じる。旅心が芽生えるけれど、当分お預け。毎日新聞の旅行広告には目を留めず書評欄へ。おお、張競の評文では独壇場(どくだんじょう)ではなく独擅場(どくせんじょう)が使われている。嬉しい使い方だ。 秋は心…

秋の光

昨晩はグラウンドワーク三島のインストラクター会議に出席。席上、現場視察の急増が告げられた。今月は十二団体、十一月は今のところ八団体。このぶんだと、三月までの一年間で視察者総数が三千人を超える。記録更新だ。受けるほうは大変。受け手がない場合…

秋晴れ

未明に雨が降ったせいでスカッとした秋空。でも午後には疲れたふう。オレみたい。 昨夜、ボーズの棒のようなスピーカーの背後は板壁まで40センチほど空きがあるので、壁に単行本を一列並べた。それから音楽をかけると、やや、音像がより立体的に明瞭になった…

やっと晴れたら暑い

濃い目に焼いたイギリスパン二枚にバターをたっぷり塗って食べる夢をみた。腹へってるのかなあ、と思いつつ朝、一枚を食べたけど、もの足りなくてもう一枚食べた。ずっと一枚できたのに、秋なのかしら。 昨晩は気分転換にブックオフ三島徳倉店へ自転車で行く…

10月 1日(月) 休館日

十月。それは秋。昨夜はギリシャの歌姫ハリス・アレクシーウのアルバムを二枚続けて聴入った。きょうも聴いてしまう。翳りのある歌声が胸にじいんと沁みる。 知人の車に便乗してリサイクル店を廻る。いやあ、欲しいLPレコードやアルミの厚い手鍋などわんさ…

10月 2日(火) きょうも曇天

一昨日の毎日新聞、蔵本由紀「非線形科学」集英社新書の中村桂子評から。 「基本は崩壊と創造。物理学的に言うなら『エネルギーの散逸』と『自己組織化』だ。自然はダイナミックにこれをくり返す結果、先述したカオス、ゆらぎ、同期などが見えるのだ。」 「…