『社会的なものを組み直す』八(閑人亭日録)

ブリュノ・ラトゥール『社会的なものを組み直す アクターネットワーク理論入門』法政大学出版局2019年初版、「第 II 部 連関をたどり直せるようにする」へ。 「はじめに──社会的なものをたどることは、なぜ難しいのか?」を読んだ。《 あいにく、五つの不確…

『社会的なものを組み直す』七(閑人亭日録)

ブリュノ・ラトゥール『社会的なものを組み直す アクターネットワーク理論入門』法政大学出版局2019年初版、「第 I 部 アリ/ANTであることの難しさについて ──対話形式の幕間劇」を読んだ。教授と学生との対話。教授の発言を抜き書き。《 すべては、あな…

『社会的なものを組み直す』六(閑人亭日録)

ブリュノ・ラトゥール『社会的なものを組み直す アクターネットワーク理論入門』法政大学出版局2019年初版、「第 I 部 第五の不確実性の発生源── 失敗と隣り合わせの報告を書きとめる」を読んだ。《 あくまで不確定性を糧にするという決意を貫くことによって…

『社会的なものを組み直す』五(閑人亭日録)

ブリュノ・ラトゥール『社会的なものを組み直す アクターネットワーク理論入門』法政大学出版局2019年初版、「第 I 部 第四の不確実性の発生源── 〈厳然たる事実〉対〈議論を呼ぶ事実〉」を読んだ。《 ようやく、「アクター-ネットワーク-理論」と呼ばれるも…

『社会的なものを組み直す』四(閑人亭日録)

ブリュノ・ラトゥール『社会的なものを組み直す アクターネットワーク理論入門』法政大学出版局2019年初版、「第 I 部 第三の不確実性の発生源──モノにも エージェンシーがある」を読んだ。《 ここでも、原因と結果を混同したくないし、説明する側と説明され…

『社会的なものを組み直す』三(閑人亭日録)

ブリュノ・ラトゥール『社会的なものを組み直す アクターネットワーク理論入門』法政大学出版局2019年初版、「第 I 部 第二の不確実性の発生源──行為は アクターを超えてなされる」を読んだ。《 社会的なものがまだ作られていないからこそ、連関の社会学者が…

『社会的なものを組み直す』二(閑人亭日録)

ブリュノ・ラトゥール『社会的なものを組み直す アクターネットワーク理論入門』法政大学出版局2019年初版、「第 I 部 社会的世界をめぐる論争を展開させるには はじめに──論争を糧にすることを学ぶ」を読んだ。《 ANTがこうも受け入れがたいものになって…

『社会的なものを組み直す』一(閑人亭日録)

ブリュノ・ラトゥール『社会的なものを組み直す アクターネットワーク理論入門』法政大学出版局2019年初版、「序章──連関をたどる努めに立ち帰るには」を 読んだ。《 本書のねらいは、社会的なものを素材や領域の一種と見なせない理由を示すことにあり、さら…

片づけ~カテリーナ・ディヌー(閑人亭日録)

長年放置されていた鉢植えの草と鉢を燃えるゴミ燃えないゴミに分別。昭和平成の遺物の処分が大方終わる。ご近所の先年亡くなった年下の人の空き家の取り壊しが進み、 瓦礫の山ができていた。母親を亡くして一人暮しだった。親戚は誰も遺産を継がなかった。地…

ギリシャの歌姫たち(閑人亭日録)

私と同じ年のギリシャの女性歌手ハリス・アレクシーウの新譜が出ない。二枚目のLPレコ-ドに惚れ、半世紀近く聴いていたが。 「ギリシャ音楽のルーツを歌うヨルゴス・ダラーラスとハリス・アレクシーウ」で紹介されているのがそのアルバム。 https://amebl…

『近代の〈物神事実〉崇拝について』六(閑人亭日録)

ブリュノ・ラトゥール『近代の〈物神事実〉崇拝について──ならびに「聖像衝突」』以文社2017年初版、訳者(荒金直人)解題「超越性の製作」を読んだ。《 ラトゥールの科学人類学が客体を行為者組織網(アクター・ネットワーク)の中に位置付けて脱実体化・脱…

『近代の〈物神事実〉崇拝について』五(閑人亭日録)

ブリュノ・ラトゥール『近代の〈物神事実〉崇拝について──ならびに「聖像衝突」』以文社2017年初版、「聖像衝突」を読んだ。《 聖像破壊(iconoclasme)とは、その破壊行為が何を意味しているのかが分かっており、それが一つの破壊計画として明確に現れ、そ…

『近代の〈物神事実〉崇拝について』四(閑人亭日録)

ブリュノ・ラトゥール『近代の〈物神事実〉崇拝について──ならびに「聖像衝突」』以文社2017年初版、「第二部 転移的恐怖」を読んだ。《 しかし、もし支配性の不在こそが、能動的形態も受動的形態も我々の結び付きを規定することができないということこそが…

『近代の〈物神事実〉崇拝について』三(閑人亭日録)

ブリュノ・ラトゥール『近代の〈物神事実〉崇拝について──ならびに「聖像衝突」』以文社2017年初版、「第一部 魔力を持つ対象 事実としての対象」後半を読んだ。《 改めて手間を掛けて再考すべきなのは、怪物や野蛮や偶像や槌や切断の定義自体である。野蛮人…

『近代の〈物神事実〉崇拝について』二(閑人亭日録)

ブリュノ・ラトゥール『近代の〈物神事実〉崇拝について──ならびに「聖像衝突」』以文社2017年初版、「前書き」を読んだ。《 この二重の矛盾[=物神崇拝(フェティシズム)と聖像破壊(イコノクラスム)〕について調査するために、私はここで、有り合わせの…

『近代の〈物神事実〉崇拝について』(閑人亭日録)

ブリュノ・ラトゥール『近代の〈物神事実〉崇拝について──ならびに「聖像衝突」』以文社2017年初版を少し読んだ。なかなか複雑な論述で、ある程度読み進めないと何が要点、留意点なのか判断できない。が、興味深いテーマだ。ま、まだろくに読んでいないのだ…

山崎ハコ(閑人亭日録)

一昨日7日の「ネット、うろうろ」での巖谷國士のツートで紹介されていた山崎ハコの「あの海に」をLPレコード盤『藍色の詩』で久しぶりに聴く。数えたら 彼女のLPレコードはデビュー盤『飛・び・ま・す』1975年から17枚、CDアルバムは10枚、シング…

『ブルーノ・ラトゥールの取説』六(閑人亭日録)

久保明教(あきのり)『ブルーノ・ラトゥールの取説』月曜社2019年2刷、「第五章 私たちとは何か」を読んだ。《 非還元主義からアクターネットワーク論を経て存在様態論へと至るラトゥールの議論は、以下に挙げるような既存の二つの発想をの乗り越える、第三…

『ブルーノ・ラトゥールの取説』五(閑人亭日録)

久保明教(あきのり)『ブルーノ・ラトゥールの取説』月曜社2019年2刷、「第四章 近代とは何か」を読んだ。《 ラトゥールの溢れる修辞を省いて言えば、近代国家は、まさに人々(国民)と主権者(国家)を起点としながら厖大な非人間的要素(土地、貨幣、兵器…

『ブルーノ・ラトゥールの取説』四(閑人亭日録)

久保明教(あきのり)『ブルーノ・ラトゥールの取説』月曜社2019年2刷、「第二章 科学とは何か」つづき。《 このように、科学的な「発見」がなされる過程は、諸アクターの相互作用を通じて新たなアクターがネットワークに接続され、その働きをあてにしながら…

『ブルーノ・ラトゥールの取説』三(閑人亭日録)

久保明教(あきのり)『ブルーノ・ラトゥールの取説』月曜社2019年2刷、「第二章 科学とは何か」を読む。《 だが、彼の目論見が両者の同時否定であることに注意してほしい。問われるべきは同時否定とそれが可能にする議論の有効性である。 》 89頁《 科学的…

『ブルーノ・ラトゥールの取説』二(閑人亭日録)

久保明教(あきのり)『ブルーノ・ラトゥールの取説』月曜社2019年2刷、「第一章 テクノロジーとは何か」を読む。《 ラトゥールにおけるANT〔Actor network theory〕 とは、言ってしまえば、私たちが生きるこの世界そのものが「原理的に還元不可能な諸要…

『ブルーノ・ラトゥールの取説』(閑人亭日録)

久保明教(あきのり)『ブルーノ・ラトゥールの取説』月曜社2019年2刷、「序論」を読む。《 そもそも「知る」とはどういうことだろうか。 》 9頁《 したがって、知ることは、原理的には、知る者が世界を外側から観察して世界と厳密に対応する言明を与えるこ…

初詣(閑人亭日録)

昼前、三嶋大社へ初詣。例年に較べすごく少ない参拝者。晴れ着の女性を見かけない。ほとんど待つことなくお賽銭箱前へ。帰り道、三島プラザホテルのギャラリーで 催されている岡部稔写真展へ寄る。一点、おお、と感心する図抜けた作品があった。赤丸が付いて…

『清原啓子作品集』(閑人亭日録)

シモーヌ・ヴェイユ『重力と恩寵』を読み始めた当初から銅版画家の清原啓子を連想した。シモーヌ・ヴェイユは1943年8月24日34歳で没。清原啓子は1987年7月25日31歳で 没。 銅版画家 清原啓子の宇宙八王子市夢美術館 | 東京都 https://www.museum.or.jp/repor…

『重力と恩寵』八(閑人亭日録)

シモーヌ・ヴェイユ『重力と恩寵』ちくま学芸文庫1999年5刷、最後の部分を読んだ。《 記号(シーニュ)と記号内容(シニフィエ)との関連が失われてしまった。記号と記号とをとり代えるにすぎぬ遊びごとが、増えている。遊びそれ自体として、 また遊びのため…

『重力と恩寵』七(閑人亭日録)

シモーヌ・ヴェイユ『重力と恩寵』ちくま学芸文庫1999年5刷を少し読む。《 信仰とは、知性が愛の光を受けるという体験である。 》 「知性と恩寵」 210頁《 知性の領域では、謙遜の徳とは、注意力にほかならない。 》 「知性と恩寵」 210頁《 真の謙遜は、自…

『重力と恩寵』六(閑人亭日録)

シモーヌ・ヴェイユ『重力と恩寵』ちくま学芸文庫1999年5刷を少し読む。《 だが、このあわれみを自然の中でじかに確かめてみるとなると、何も見ず、何も聞かず、何ものにも心動かさぬ者にならないかぎりは、そんなことができるとは思えぬ はずである。だから…

『重力と恩寵』五(閑人亭日録)

シモーヌ・ヴェイユ『重力と恩寵』ちくま学芸文庫1999年5刷を少し読む。《 善は、それを実行しなければ、体験とならない。 悪は、それの実行をみずからやめなければ、あるいはまた、実効してしまったのなら、それを悔い改めなければ、体験とならない。 》 「…

『重力と恩寵』四(閑人亭日録)

シモーヌ・ヴェイユ『重力と恩寵』ちくま学芸文庫1999年5刷を少し読む。《 必然。ものとものとのさまざまな関係、次には自分自身、さらには自分が心に抱いているさまざまな目的をも、この関係の一要素として含めつつ、見て確かめること。 行動はその結果とし…