2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『南画十大家集』(閑人亭日録)

昼過ぎ、注文した古本、田島志一・編『南画十大家集』(上・下)審美書院明治42,43(1909,1910)年刊が届く。審美書院の田島志一の関わった本で蒐集したい本は 買ってしまった。他にも入手したい本はあるけど、高価、さほど惹かれないの理由で見送り。とんでも…

『血と麦』(閑人亭日録)

寺山修司歌集『血と麦』1961年刊を『現代歌人文庫』国文社1983年初版で読む。 橋桁にぶつかる夜の濁流よわが誕生は誰に待たれし まっくらな海に電球うかびおりわが欲望の時充ちがたかき みずうみを見てきしならむ猟銃をしずかに置けばわが胸を向き わが捨て…

気がかりな古本(閑人亭日録)

知り合いの男性が「この本を読みなさい」と手渡した三冊の一冊が、松谷みよ子・文/味戸ケイコ・絵『わたしのいもうと』偕成社1987年初版、2016年61刷。 おいおい、K美術館を知らなかったのかあ~。それにしてもロングセラーだ。 http://web.thn.jp/kbi/aji…

『作家の本棚』再び(閑人亭日録)

ヒヨコ舎・編『作家の本棚』アスペクト文庫2012年2刷を開く。小説家の本棚。《 これから読んでみたい本は、買ったまま本棚に収まっている本ですね。〔中略〕でも時間がない。いくらなんでもこれは読んでおかなくては、と買ったままの本を 片付けるうちに、命…

『ぶたぶた』(閑人亭日録)

矢崎存美の人気小説『ぶたぶた』シリーズを整理してみた。 単行本ソフトカバーの『ぶたぶた』廣済堂出版1998年初版に始まり、続編の『刑事ぶたぶた』2000年初版。 宙(おおぞら)出版から漫画版で安武わたるの絵でソフトカバー『ぶたぶた』2001年初版、『ぶ…

休養している月曜日(閑人亭日録)

昼前、家廻りの雑草を抜く。園芸種の草は季節に関わりなく成長し領土を拡大してゆく。軽く汗。午前11時21.0℃。 某ブログ、春秋社「洲之内徹の風景/「回想の現代画廊」刊行会編」の文字に惹かれて本棚から取りだす。肥後静江さんの「ミシン」を読む。彼女もと…

休養したい日曜日(閑人亭日録)

ヒメツルソバの花が咲いてきたので駆除しようと思うが、源兵衛川の流水量は少しずつ減ってはいるが、まだ深くて長靴は無理。サンダル履きで入るしかないか。 体調を考えてしばし延期。 昼前、知人の入院している高齢の父親の茶道道具(茶碗、風炉、掛け軸な…

ブランド米命名(閑人亭日録)

昨日引用の高柳重信の俳句は、『現代俳句の世界4 金子兜太〔とうた〕 高柳重信〔じゅうしん〕 集』朝日文庫1984年初版に拠った。三橋敏雄の解説。《 全句「多行形式」(という重信独自のこの表現形式を最初は何と呼んでよいやら決まらなかったが、おいおい…

虹(閑人亭日録)

雨が急に止んだ午後四時、東北方向の晴れ間に短い虹が浮かぶ。ほんの数分間。高柳重信句集『蕗子』東京太陽系社1950年より。 身をそらす虹の 絶巓 処刑台 これは女性の性交時の絶頂感覚を意味するという読みがある。当たりだと思う。 虹 七線 わが箴言をここ…

『常世論』九(閑人亭日録)

谷川健一『常世論 日本人の魂のゆくえ』平凡社選書1983年初版、「美濃の青墓」を読んだ。《 「青」が死者の世界の標示語であるとする私の考えは、地名だけによるものではない。たとえば「青衣」もまた死者の国との縁由を思わせる色である。中でももっとも 有…

『常世論』八(閑人亭日録)

谷川健一『常世論 日本人の魂のゆくえ』平凡社選書1983年初版、「丹後の浦島伝説」を読んだ。《 常世という言葉は、現代日本人の大部分にはもはや通じない死語である。だが、浦島太郎が行った竜宮のことだといえば誰でも納得する日本人共通の感覚はまだ濃厚…

『常世論』七(閑人亭日録)

谷川健一『常世論 日本人の魂のゆくえ』平凡社選書1983年初版、「淡路の海人族」つづき。《 しかも河内や大和において、はじめは西方にあたる淡路への濃厚な意識があり、ついで東方にあたる伊勢への意識がめばえたことは注目してよい事実である。つまり 日本…

『常世論』六(閑人亭日録)

谷川健一『常世論 日本人の魂のゆくえ』平凡社選書1983年初版、「越の海」を読んだ。《 常世の原型が「青」の島にあるとしたら、その痕跡は日本本土の海岸に点在する「青」という地名にも残されているのではないか、と私は仮説を立ててみた。こうして 「青」…

『常世論』五(閑人亭日録)

谷川健一『常世論 日本人の魂のゆくえ』平凡社選書1983年初版、「ニライカナイと青(おう)の島」を読んだ。《 そこからして次の仮説が成り立つ。かつて青の島はニライカナイと同じであった。しかしそこは理想の神の住む幻影の島ではなく、呼べば応えるに元…

『常世論』四(閑人亭日録)

谷川健一『常世論 日本人の魂のゆくえ』平凡社選書1983年初版、「南(ばい)の島(すま)」を読んだ。《 宮古本島の北の岬の突端は股のように開いたヤジリ、つまり雁股(かりまた)そっくりである。この岬の付け根にある部落を狩俣(かりまた)と呼ぶのはそ…

『常世論』三(閑人亭日録)

谷川健一『常世論 日本人の魂のゆくえ』平凡社選書1983年初版、「若狭の産屋」を読んだ。《 ところで私は柳田〔国男〕が生きていればきき耳をそばだてるにちがいない発見をした。 敦賀湾に面した常宮(じょうぐう)という海村で、自分の子供三人をその集落の…

『常世論』二(閑人亭日録)

谷川健一『常世論 日本人の魂のゆくえ』平凡社選書1983年初版、「海彼の源郷──補陀落渡海」を読んだ。《 このように、海洋に他界を想定することは朝鮮の古代にも見られる世界観であった。 だがしかし、海彼の源郷に対する熱烈な思慕は今だかつて、日本以外の…

『常世論』(閑人亭日録)

谷川健一『常世論 日本人の魂のゆくえ』平凡社選書1983年初版を少し読む。「序章」冒頭からぐっと惹き込まれる。《 日本人の意識の根元に横たわるものをつきつめていったとき「常世」と呼ばれる未知の領域があらわれる。それは死者の国であると同時に、また…

Troubles went,next came soon(閑人亭日録)

やっかいごとはやっと終わっだ思ったのは感違いだった。些細なやっかいごとは次々とやって来る。孤独で心静かな日常はどこへ。人生いろいろ。山あり谷あり。 どちらもヤだな。Never give up. 午後、不要な重い画集数冊を資源ごみに出した。棚が少し空いた。…

『空は青空雲一つ』(閑人亭日録)

昨晩来訪した知人が、「あ、そうだ、つりたくにこの、見せて」と。話だけで彼のところへ見せに行けなかった。さっそく見せる。 英語版の『 The Sky Is Blue with a Single Cloud 』2020年を手に不思議な表情を浮かべる彼。奥さんは日本版の『FLIGHT つりたく…

日曜日、だけど(閑人亭日録)

台風が逸れて晴天、暑い。きょうは日曜日。ゆっくり休む。わけにもゆかず、こまごまとした片づけをする。怒涛の十日間が過ぎてやっと一息、まだつけない。 晩、知人夫婦が来訪。歓談。 ネット、うろうろ。《 散歩中のおじいさんは当時生活用水を汲んだり洗い…

全休(閑人亭日録)

十時間ほど寝て朝食。その後三時間ほど寝て正午の時報で目覚め。昼食後昼寝二時間余。台風接近。全休の雨の土曜日。コーヒーを飲む。 たった一人の長距離ランナー過ぎしのみ雨の土曜日何事もなし 寺山修司 ネット、うろうろ。《 森の中に新たにひかれた道=…

風景が変われば(閑人亭日録)

風景が変わると人の心、気持ちもいつしか変わる。ヘドロにまみれた源兵衛川を昔日(昭和三十年頃)の風景に戻せば、人の心、気持ちは変わると考え四半世紀、川の ゴミ拾い、外来種の草の駆除をコツコツと無理をせずにやってきた。それが最近、ついに効果を現…

作品は裏切らない(閑人亭日録)

昨晩は私的な事情で酔いたくなり、缶チューハイ、日本酒と呑んだけれど、酔えなかった。もっと呑めば酔ったかもしれなが。ギリシャの女性歌手を聴き、 味戸ケイコさんの作家デビュー前(1960年代末)の銅版画を観て、音楽作品であれ美術作品であれ、作品は裏…

三島駅南口周辺開発 地下水対策検討委員会(閑人亭日録)

午後、三島駅南口周辺開発 地下水対策検討委員会を傍聴。一昨日三島市長へ提出した公開質問状『三島駅南口再開発事業に関わる地下水への影響について』の影響は いかに。いやあ、参ったね。傍聴はたった十人限定。前席の報道席は空いているのに市会議員も入…

私は私を生きてゆく(閑人亭日録)

落合恵子『「わたし」は「わたし」になっていく 』東京新聞出版局 2014年刊を今年新聞広告で知った。この題名に目を瞠った。この生き方こそが、自分のこれからの 基本となるべきことばだ、と気づいた。それまでは「さよならだけが人生だ」が常に念頭にあった…

公開質問状提出(閑人亭日録)

朝、グラウンドワーク三島理事長に付き添って三島市長へ公開質問状『三島駅南口再開発事業に関わる地下水への影響について』を秘書課へ提出。明日の新聞記事に出る だろう。 まったく神経ぴりぴりの数日間だった。静かに生活したいと願っても、公私ともに周…

休養日(閑人亭日録)

映画『日曜はダメよ』を題に使いたかったけど、・・・。まあ、この映画観たことないし。 いろいろなことがあって一日が慌しく終える。人生の転機はすっと来る。じつにいろいろあった。休養日じゃねえや。 ネット、うろうろ。《 これは民主主義国家として非常…

引っ越しのお手伝い・三日目(閑人亭日録)

引っ越し、不要物の選別もほぼ終了。まあ、こんなにゴミがあるとは~。二十九歳の時、自宅の改築で一時引っ越したけど、大変だった記憶はない。ま、人それぞれ。 午後、浜松市の商店街の十人を源兵衛川へ案内。飛び石はまだ水没していて歩けない。 ネット、…

引っ越しのお手伝い・続き(閑人亭日録)

きょうも引っ越しのお手伝い。大部分は引っ越し業者がするけど、お掃除などの細々した作業をする。引っ越しは簡単だけど、事前準備が必要。ある意味、 生前整理みたいなもの。自分は、突然死んで遺族が困らないように整理と掃除はしているつもり。本とレコー…