2008-02-01から1ヶ月間の記事一覧

小説を読む

昨日の斎藤美奈子「趣味は読書。」ちくま文庫2007年は単行本で読んでいるけど、新たに六冊の書評が追加されているので買い。 「女子高生を主役にした、文学と呼ぶにはあまりに安直なケータイ配信小説、Yoshi『Deep Love アユの物語』」299頁 に…

解説を読む?

今朝の空気はいつもより濃く感じる。梅や河津桜、エリカの花が空気を濃く感じさせるのかもしれない。 毎日新聞昨夕刊、「赤瀬川原平の散歩の言い訳」は東京国立近代美術館を訪問。企画展「わたしいまめまいしたわ」では「会場には案の定、目まい絵がたくさん…

芸術を読む

昨日触れた山崎正和「世紀を読む」から。 「しかし繰り返し痛感することだが、二十世紀芸術はこの自己嫌悪のために、あまりにも慌しく自己否定を反復しすぎたのではないか。俗物主義を嫌うあまりつねに革新を試み、おかげで芸術史に十年つづく時代様式という…

2月25日(月) 休館日

午前中は東京から源兵衛川を視察にきた二人を案内。お昼まで二時間ぴったり。お二人は感心しきり。夏に子どもを連れてきます、と。 午後、境川清住緑地の泉の土手に群生しているフキノトウを数株採取、夕食にテンプラでいただく。早春の風味。 毎日新聞朝刊…

世紀を読む

毎日新聞昨夕刊、梅津時比古「コンサートを読む」から。 「作曲家の世界観が作品に結実するという従来の価値観が大きくゆらいでいる。作品は演奏家によって注釈され、さらに聴き手から注釈が加えられ、互いの注釈がまた別の注釈を生む。その注釈=読み直しの…

人生しろうと

お昼まで東京田端からバスで来た30人をグラウンドワーク三島の事業地、境川清住緑地と源兵衛川に案内。清住緑地の隅に放置されていたコンクリート製の家庭用ゴミ箱を、「ワシが作ったゴミ箱や」と年配の方が興奮気味に言う。「三島ではまだ現役で使われてい…

人生これから

ジェイムズ・ジョイス「若い詩人の肖像」読了。これほどてこずった小説はなかった。なんとか読みきってほっとした。 それにしても風が強い。それでも出かけるブックオフ長泉店へ。トマス・ピンチョン「ヴァインランド」新潮社1998年初版帯付500円、デイヴ・…

人生幻影

昨夜自転車でブックオフ三島徳倉店へ行く。105円棚を眺めているだけで気分がいい。いい気分で買ったのは二冊。21世紀研究会編「地名の世界地図」文春新書2001年3刷、松浦寿輝「半島」文春文庫 2007年初版、計210円。後者の表紙絵に惹かれた。古い白黒写真の…

人生苦楽

毎日新聞朝刊に折込み特集。日本推理作家協会設立60周年と毎日新聞創刊136周年記念のジョイント企画で「次世代へのメッセージ ことばといのち」のお題で人気作家が「大切にしている言葉」を寄せている。 大沢在昌 自分をあきらめるな 石田衣良 違いを恐れな…

人生闘争

昨夜知人に誘われて車に同乗、国道を南下してブックオフ大仁店へ行く。大竹伸朗「カスバの男」求龍堂1994年初版、菅浩江「五人姉妹」早川書房2002年初版帯付、鯨統一郎「新・世界の七不思議」創元推理文庫2005年3刷、久保田二郎「手のうちはいつもフルハウス…

2月18日(月) 休館日

今朝は氷点下4.9度。そんなに寒いとは気づかなかった。完全防備だったからなあ。午前と晩、グラウンドワーク三島の用事で潰れる。お休みといっても用事ばっか。気がつけば深夜。本を開かないままだった。でも、新聞だけは読む。毎日新聞夕刊から。「タレント…

人生楽笑

丸一日暖房していなかったので、今朝の美術館は冷え〜。いつもどおりに換気扇で空気の入れ替え。ブルッ。毎日のことだからオツムは目覚めなくても身体は勝手に動く。そんなこんなでお掃除終了。暖房も入れて一休み。静岡新聞朝刊、「論壇」はニューヨーク大…

裏側が面白い

午前中は源兵衛川の勉強会で20人近くを案内。長靴を履いて浅い川の中を歩く。ヌクで汚れた三島梅花藻を手で洗う。一気に美しい緑色に。源兵衛川の裏の水路を歩く。皆さん初めての場所。昔の洗い場の跡やトマソン(無用)物件を教える。前後に接している二つ…

もったいない

スーパーのチョコレート棚がガラガラ。好みのチョコ、義理チョコ用で買い占められたらしい。チョコの無い生活……トホホ。 E・ケストナー「人生処方詩集」ちくま文庫から「現代美術展覧会」という四行の詩。 会場のぐるりに人が立っています 諸君は珍しいこと…

兆から階へ

今朝も寒。日曜日に勉強会で川を案内するので朝、その下調べに自転車で源兵衛川と御殿川中流を見て廻り、川へ入る。水がろくに流れていない御殿川はもののみごとにゴミ(茶碗のカケラ)だらけ。よしよし。ゴミ拾い体験にはうってつけだ。と気が抜け滑ってよ…

様式と内実

今朝も寒! 氷点下四・一度。今冬最低気温。 エドヴァール・ムンクの画集(「ファブリ世界名画集37 ムンク」平凡社1969年)にこんな記述。 「1912年に、ムンクの作品はケルンで開かれた国際展に出されることになった。セザンヌ、ゴッホ、ゴーガンのほか、…

影と髪の毛

強風の吹きぬける冬天は爽快なまでの青空。蒼天にくっきりと切りとられた細い電線が、青空にきりっと切り込んでいる。鮮やかな黒の極細線が、諏訪敦の絵画「 Japanese 02 」2007年の長い異様に長い黒髪の一筋一筋を連想させる。チラシにも入場券にも使われて…

2月11日(月) 休館日

東京へ行ってくる。日本橋高島屋での坂部隆芳展と信濃町佐藤美術館での諏訪敦展を観て廻る。これだけで満足。具象画に分類される二人の作風の隔たりがじつに興味深い。坂部隆芳の絵画については、以前書いていた。「山王曼荼羅図」。今回の絵画は、この文章…

対象を突き抜ける

諏訪敦の新作絵画はじつにエキサイティングだった。 「その描く行為は、対象という現象を突き抜けてしまった…。」 「現実という現象を突き抜けたところに出現する世界。」 「今の候補は超幻実主義。現実の弾性を最大限まで揺さぶり、振り切ったところの破・…

望郷

歌人の福島泰樹はその歌集「望郷」思潮社1984年の栞に書いている。 「寺山さんが未練ある歌の別れをしてから十三年の歳月が流れようとしている。もちろん、この間、どこにも歌は発表されていない。」 しかし、寺山修司は作歌していた(昨日の日録)。感慨深…

三年十年二十五年

昨晩知人の車に同乗してブックオブ三島徳倉店へ。吾妻ひでお「失踪日記」イーストプレス2005年 4刷帯付、泡坂妻夫「からくり東海道」光文社1996年初版帯付、大野晋・他「東日本と西日本」洋泉社MC新書2006年初版、「現代漢和辞典」大修館書店1999年3刷、計…

百人一首で顰蹙を買う

旧暦の時代、新年の行事といえば百人一首カルタだけれど、今はやらんなあ。橋本治の「桃尻語訳 百人一首」ならやってみたい。 しのぶれど 色に出でけり わが恋は ものや思ふと 人の問ふまで ↓ 隠しても 顔に出ちゃった 僕の恋 「なにかあるの?」と 人が聞く…

古人から使い人へ

きょう旧暦の新年に古道具店が開店。案内状の注文を受けたデザイナーからキャッチコピーを依頼され、作ったのが上記「古人(いにしえびと)から使い人へ」。営業時間はお昼から日没頃というので、「営業時間 昼時分〜日没まで」とした。案内文ともども店主、…

演奏・演奏化

毎日新聞昨夕刊に「全く無名であったロシア出身」でアメリカ在住のピアニスト、セルゲイ・シェプキンの「初来日公演が、東京のすみだトリフォニー大ホールを超満員に」した記事。その理由は彼のバッハ「ゴルトベルク変奏曲」のCDが「グールドの伝説の演奏…

2月 4日(月) 休館日

お昼前にブックオフ函南店へ自転車で行く。一月ぶりだ。矢崎存美「ぶたぶた」廣済堂出版1998年初版帯付、三遊亭円朝「塩原多助一代記」岩波文庫2007年5刷、武田雅哉「蒼頡(そうけつ)たちの宴」ちくま学芸文庫1998年初版、根本敬「亀の頭のスープ」河出文庫…

見放す・見倣う

午前中は藤沢市からの二十余人のグラウンドワーク三島の視察に三人で対応。源兵衛川中流、水の苑緑地で十メートル先の水面にカワセミが急降下〜飛翔。翡翠色の羽根がやけに美しい。しかし、あんな浅いところに魚はいないぜ。見せたがりやかな。人がいると飛…

配句

周囲の小山は雪!なのにサブイ雨ばかり。 俳句・詩の鬼才加藤郁乎と詩歌句の異才寺山修司の俳句で遊んでみた。 老木に斧を打ちこむ言魂なり 寺山修司 × 雨季来たりなむ斧一振りの再会 加藤郁乎(いくや) × テーブルの上の荒野へ百語の雨季 寺山修司 みなし…

あやとり

寺内萬治郎が色紙に描いた線描画「裸婦」はとても素晴らしいのに額が貧弱だと指摘され、まあ、それはそうだな、とワカルので、今朝もう少し上等の色紙額を持ってくる。となると、絵の位置を変えねばならない。早々と位置替え。やれやれ。画家の名前ではなく…

1月31日(木) 乳房乳房卵卵

女性にとって乳房はどうなのだろう。惹かれる作品から。 抱へたる薊に刺されて乳房あり告白するときめてはをらぬ 角宮悦子 ブラウスの中まで明るき初夏の陽にけぶれるごときわが乳房あり 河野裕子 人知りてなお深まりし寂しさにわが鋭角の乳房抱きぬ 道浦母…

展示替え

展示替えが完了。いつでも来館OKよ、だ。 もう二月。読破計画はずるずると先延ばしになっている。ああ、去年と同じだ。それにしても、寒い。霜柱がいっぱい。踏みつける意欲も失せるこの寒さ。 寒さが少し緩んだ一昨日の夜、ブックオフ三島徳倉店へ自転車…