2008-04-01から1ヶ月間の記事一覧

戦争画

昨晩の日本テレビ系列番組「レオナルド・ダビンチ巨大壁画を今夜発見」、隠された戦闘画「アンギアリの戦い」の想像図を観た知人女性から、鳥肌が立ったと電話。血みどろの凄惨な戦闘場面から私が連想したのは、藤田嗣治の戦争画。「アッツ島玉砕」1943年は…

4月28日(月) 休館日

幸田露伴「蒲生氏郷」(がもう・うじさと)を読んだ。戦国時代、豊臣秀吉の臣下だった武将の伝記。戦国時代は疎いので、へえ〜と勉強になった。また、表現が実に富んでいてそのすっ飛びに驚嘆。 「除^(まき)の水の巻く力は凄(すさま)じいものだが、水の…

薔薇の花

美術館向かいの白薔薇が開花していた。豪奢な佇まい。 幸田露伴「野道」を読んだ。菜の花畠、麦の畠などの田舎風景を描写して、 「何ということも無い田舎道ではあるが、ある点を見出しては、いいネエ、と先輩がいう。なるほど指摘されて見ると、呉春(ごし…

発明超人、超人小説

新戸雅章「発明超人ニコラ・テスラ」ちくま文庫読了。ニコラ・テスラ(1856年〜1943年)。一時エジソンと同じ会社にいたこともある、文字どおりの天才科学者。 「技術に明るい者たちは、早くも彼をエジソンを上回る史上最大の発明家と認め始めていた。」161…

軟着陸できるかなあ

毎日新聞昨夕刊、特集「本の現場」は小手鞠るい。懐かしいな〜気分。彼女が川滝かおりという筆名でサンリオから詩集を出していた頃、手紙を交わしていた。川崎市からアメリカ・ニューヨーク州へ移った後も、航空便でやり取りしていた。今の筆名で小説家とし…

超低空飛行

昨夜は早く寝たので目覚めはよかったけど、美術館へ来たら体調逆戻り。昨日と違って鼻水がさほど出ないからマシだけど。風邪は回復基調にあると思ったけど、それは期待値か。昨日の雨と打って変わった上天気。陽光のもとへ出る気もせん。弱気だなあ。

羨望の拒否

昨日の毎日新聞朝刊、鹿島茂「引用句辞典 不朽版」のお題は「ア・ボン……」。 フランス語「ア・ボン」とは「あ、そう」。続く「……」が面白い。 「強いて言葉を入れるとすると、それは『エ・アロール?(それが、どうしたの?)』ということになる。つまり、『…

当意即妙

会話で当意即妙の人を見ると、ほとほと感心してしまう。田舎人と都会人の違いをつくづく思い知る。話し相手と別れてから「ああ、あそこではこう言えばよかったのに、遅かった」と残念に思うことはしょっちゅう。 新聞記事でも似たようなことがある。一晩経っ…

4月21日(月) 休館日

昨夜はNHK教育テレビ、松井冬子「痛みを美に変える」を視聴。服をとっかえひっかえ。眼福眼福。 昼前に四の宮川でカワニナを採取、三島ゆうすい会会長宅へ届ける。藤の花がいい匂い。もっと欲しいと。そりゃ欲張りな。大変なんだから、獲るのは。川の中に…

まだやめない

昨日に続いて今朝、三島梅花藻の里へ行ってきた。きょうもハヤにパンの切れ端を与える。わっと押し寄せるハヤの群れ。これが愉快。きょうはカジカを発見できず。池の岩陰にはハヤ(多分)のコドモが何匹も泳いでいる。これはメダカではないと思う。石にくっ…

襤褸(らんる)の片(きれ)

永井荷風「墨東奇譚」(墨はサンズイに墨)の「7」。 「つまり彼は真っ白だと称する壁の上に汚い種々(さまざま)な汚点(しみ)を見いだすよりも、投げ捨てられた襤褸の片(きれ)にも美しい縫い取りの残りを発見して喜ぶのだ。」 ワカル。廃墟まではゆか…

新聞連載小説

先だって毎日新聞夕刊連載、宮部みゆき「英雄の書」が終えた。 「旅は、まだ続きます。」 と17日夕刊に彼女が書いているように、異世界ファンタジーは、終わりがないなあと思う。 静岡新聞15日朝刊から司修(作・絵)「蕪村へのタイムトンネル」が連載されて…

悪戦苦闘の径庭

朝、郵便局に寄り、今日発売の切手趣味週間切手10枚1シートを購入。800円。渡辺省亭(せいてい)の日本画。高橋克彦「浮世絵博覧会」角川文庫2001年より。 「『美術世界』は、明治二二年刊の『国華』と並び、当時一流の超豪華版美術雑誌として、その名が遺…

水辺は魅力

昨日話題のオーケストラ・バオバブの新作でとりわけ好きな Nijaay が You Tube にあった。スタジオ録音に較べてライヴならではのユルーイ演奏がなんとも心地よい。好きな女性と聴いていたら極楽気分だな。水辺の野外コンサート、いいねえ。水辺はいい。 昨日…

MADE IN DAKAR

近所のスーパーからバターが消えて何日も経つ。毎日使っている雪印の無塩バターがひとかけらになってしまったので、美術館の近くのスーパーへ。ここには有塩・無塩どちらも十箱以上ある。無塩を二箱購入。賞味期限は八月。 西アフリカはセネガルのアフロ・キ…

4月14日(月) 休館日

昼食前に四の宮川へ行き、カワニナを採取。三島ゆうすい会会長宅へ届ける。塚田会長から喜ばれる。 午後、知人を連れて銅版画家林由紀子さんのアトリエを訪問。函入りの新作書票は素晴らしい出来。林さん、プルースト「失われた時を求めて」を読んでいる途中…

瘋癲老人日記

小林信彦「<超>読書法」文春文庫276頁。 「伊藤整が谷崎論の中で、 <我々が幸福と思っているものは索漠たる不毛の人生であり、我々が頽廃と思っていることの中に人の生きる意義があるのではないか?>」 と述べたあのテーマだ。」 「<超>読書法」文春文…

海外の長編小説ベスト11〜20

一昨日のベスト10に続くベスト20を以下に記す。11位 ブロンテ「嵐が丘」 既読 12位 トルストイ「戦争と平和」 未所持 13位 ナボコフ「ロリータ」 未読 14位 ジョイス「ユリシーズ」 未読 15位 スタンダール「赤と黒」 既読 16位 トーマス・マン「魔の山…

ガラーリ

「ガラーリ」 の一行で始まるのは幸田露伴の短篇「鵞鳥」。昭和十四年露伴七十二歳の作。二行目は、 「格子の開(あ)く音がした。茶の間にいた細君は、」云々と続く。途中にこんな一文。 「格子戸は一つ格子戸である。しかし明ける音は人々で異なる。」 こ…

海外の長編小説ベスト10

昨日の幸せについて考えた。人のみならず自然環境との絆の強さが幸せ・幸せ感につながると思う。 季刊「考える人・春号」新潮社の特集は「海外の長編小説ベスト100」。新聞にベスト10が紹介されていた。 1位 ガルシア=マルケス「百年の孤独」 既読 2…

幸せそれとも不幸せ

昨晩のテレビニュース、福田・小沢の党首討論は面白かった。福田「権力の乱用だ」、小沢「既得権益ダメ」が、静岡新聞の見出し。討論が闘論になるまでもっとやれ〜、だ。NHKテレビ「クロ−ズアップ現代」は、石原都知事に新銀行東京への400億円投入につ…

TOKYO×TOKYO

都築響一「TOKYO STYLE」京都書院1993年刊から篠山紀信「TOKYO未来世紀」小学館1992 年刊へと必然的に眼が向く。発売には一年の差があるけれど、切り取った東京はどちらもじつに興味深い。片や安アパート写真、片や未来を予見させる(けれど…

4月 7日(月) 休館日

お昼前に近くの四の宮川で蛍の餌のカワニナを採る。三島ゆうすい会 会長宅へ届ける。ここで生まれた蛍の幼虫2000匹ほどを、三島ホタルの会が先月下旬に源兵衛川などに放流した。 午後は裾野市の鉄工所を訪ねた。昨日来館した年配のかたのお招き。ほとんど店…

花散らしの嵐

昨晩からの雨は、未明からは激しい風雨に。これで今年の桜はお仕舞い。今朝はバスに乗る。清水町の小中学校は休校。 去年、源兵衛川の水環境整備に関しての住民意識調査を研究に来た東京大学大学院生から手紙。 「無事に論文審査に合格し、先日の修了式にお…

まだ花見

昨夜ブックオフ函南店まで自転車で行く。夜風が心地よく感じられる季節になった。迷ったら買わない、と決めて文庫を四冊。大竹伸朗「カスバの男」集英社文庫2004年初版、「小熊秀雄詩集」岩波文庫1991年 5刷、都築響一「TOKYO STYLE」ちくま文庫20…

休んでられない

昨日の視察では、清住緑地と松毛川で枝に留っている翡翠(カワセミ)を十人全員が確認。研修は無事に済み、やれやれ。で、きょうは一休みの気分。でも来館者が休ませてくれない。 中島誠之助「ニセモノ師たち」講談社文庫読了。 「知識すなわち学問が土台に…

新人研修

昼から某コンサルタント会社の新人研修の指導で、グラウンドワーク三島の実践地を巡り、源兵衛川の清掃を実地に体験。夜は懇親会。の、予定。 中島誠之助「ニセモノ師たち」講談社文庫を読んでいる。平明な文章に、プロ意識の気迫が漲っていて、うんうんと頷…

昨夜、自転車でブックオフ三島徳倉店へ行く。天沢退二郎「オレンジ党、海へ」筑摩書房1983年初版函帯付、安岡章太郎・編「滑稽糞尿譚 ウィタ・フンニョアリス」文春文庫1995年初版、ヘンリー・ジェイムズ「ある婦人の肖像(上・中・下)」岩波文庫1998年2刷…

翡翠、ハヤ、ですぺら

昨晩は三島プラザホテルで、グラウンドワーク三島主催の源兵衛川チャリティコンサート。華やかな衣装の観客を前に、源兵衛川を愛する会会長ともども多額の寄付金をありがたく頂戴する。一時はデスペラ(絶望的)な気分だったけど、少し持ち直した。 朝、源兵…

3月31日(月) 休館日

雨なのでぐずぐず。お昼近くに蒲団を出る。 夕方、晴れたので三嶋大社へ桜を観に行く。神池の中央を通る参道の枝垂れ桜に翡翠(カワセミ)がポツンと留まっている。なんとまあ、枝垂れに。それも私から五メートルも離れていない枝に。道行く人たちにつぎつぎ…