2016-02-01から1ヶ月間の記事一覧

「無いもの」

最近は安い赤葡萄酒を寝る前に飲んでいる。つまみには何がいいか。落花生、チーズ、パン、ポテトチップスなどなど いろいろ試したが、どれもイマイチ。一回限りの試食のみ。で、これは合わんだろうと思っていたチョコ、ロッテの 『Rummy』が意外に合う…

「故人」

昼前、源兵衛川下流、一本松の土手に干した雑草を土のう袋に詰める。三袋ちょうど。自転車の荷台に二袋、 前のカゴに一袋積んで自宅へ。三十分足らずで終了。軽く汗。合計五袋。 なぜそんなことをするの?と訊かれそう。川べりの石垣は行政の管轄。地域の人…

「軽み」

毎夜、寺井尚子のCD『 Yery cool 』2014年の冒頭二曲、「黒いオルフェ」と「キサス・キサス・キサス」を繰返し 聴いている。全曲聴き通した後、またこの二曲を聴いている。これがハマルということなのだろう。なんでだろう。 演奏の様式は古いといっていい…

『日本美術応援団』つづき

赤瀬川原平・山下裕二『日本美術応援団』ちくま文庫、後半。 《 山下 日本美術史は、「飾り」という概念に対して妙に屈折しちゃってる。「装飾的」っていうことを けなしたり、持ち上げたり。もっと素直に面白がればいいんです。 赤瀬川 「美術」は、永久に…

『日本美術応援団』

昼前、源兵衛川中流域、時の鐘橋〜水の苑緑地の下までのヒメツルソバを駆除。一時間で土のう袋半分ほど。 去年の成果を実感。今年は楽だ。 赤瀬川原平・山下裕二『日本美術応援団』ちくま文庫2007年3刷(元版は2000年)を読んだ。二人の対談で進む。 《 ただ…

「パラダイムの転換」

昨日の引用。 《 この本の目的は、科学研究が遂行される前提となる枠組み、パラダイムを明らかにし、それを批判的に検討する ことだからである。 》 すこぶる刺激的だ。 《 paradigm ある時代や分野において支配的規範となる「物の見方や捉え方」のこと。 》…

『人間科学の哲学』その五

昼前、源兵衛川上流部、蓮馨寺横でチャンカケ拾い。10キロを越えたので終了。一汗。古い牛乳瓶が 土砂に埋もれていた。埋蔵昭和レトロ文化財。土が詰まっていて割れなし、完品。洗うときれいに。 やや使用感があるのがまた、いい。180cc。気分昂揚の時はや…

『人間科学の哲学』その四

山口裕之『人間科学の哲学』勁草書房2005年初版、「第5章 意味の共有」を読んだ。まず意識について 論じられている。 《 意識を研究しようとするときにまずなすべきことは、その本質的定義を探求することではなく、典型例について 考えることであろう。すな…

『人間科学の哲学』その三

山口裕之『人間科学の哲学』勁草書房2005年初版、「第4章 知覚と意味」から。 《 そして、デカルト的・自然科学的な枠組みでの議論は、知見を研究しようとする心理学者の知覚的世界に現われた 何らかの対象に対する秩序づけ・意味づけによって構築されるに…

『人間科学の哲学』その二

昨日ふれた仁木悦子『林の中の家』は、角川文庫ではなく講談社文庫でした。 山口裕之『人間科学の哲学』勁草書房2005年初版、「第1章 『人間』をめぐる哲学と科学の歴史」から。 《 個人的なことを述べると、私は高校生のころに『ソデュールの思想』を読ん…

『人間科学の哲学』その一

先だって知人の店で奥さんからコーヒーを淹れていただいた時、使っているコーヒーポットで淹れると味が良くなると 聞き、ものは試しと近くのホームセンターで注ぎ口が細くて長いコーヒー用ポットを購入。何回か試してみた。うん、 同じコーヒー豆だけど、味…

「肩の凝らない絵」

昨日、近所のカフェ・バー、リトルノの女主人から壁面に飾る絵の相談を受ける。素朴な肩の凝らない絵がないかしら、と。 いくつか質問して候補を探る。濃い絵は肩が凝るということ。彼女の意向に沿う絵なあ。長谷川潔の銅版画 「コップに挿した枯れた野花」…

『ビブリア古書堂の事件手帖6』

三上延『ビブリア古書堂の事件手帖6』メディアワークス文庫2014年初版を読んだ。太宰治の稀覯本が 鍵のかかった書庫から盗まれた。誰がどのようにして。1964年夏の事件から半世紀近く。真相は。ほう。 《 「どうか、これからも大事にして欲しい」 栞子さん…

「松毛川(灰塚川)」

一昨日昨日の佐藤信夫『レトリックの意味論』は、山登りの辛苦の果ての飛翔という印象だった。 9章10章だけを読んでも深い感慨は湧かなかったろう。それにしても、どれだけ理解できたか。扉は 開かれた。あとは自分の努力。ことばによる表現(発語、文)と…

『レトリックの意味論』つづき

佐藤信夫『レトリックの意味論 意味の弾性』講談社学術文庫1996年初版、昨日の続き。 《 伝統的なレトリックの理論はたいてい転義現象を、一個の弾性的意味の実現ではなく二個の意味の交替 として説明してきたが、それはそれでもっともなことであった。いさ…

『レトリックの意味論』

未明から風雨強まる。春の嵐。雨は昼に止む。昼過ぎ、源兵衛川中流と近くの川で川底の茶碗のカケラを拾う。 昨日の会合の後、中央給水塔の公園整備を手がけている人からワークショップで使いたいと申し出。バケツ一杯 という要望なのでとりあえず二回に分け…

「幕開き・幕開け」

昨日の毎日新聞夕刊、第一面の大見出し『「重力波天文学」幕開け』。新聞も幕開きではなく幕開けか。 ドット疲れる。的を射る→的を得るのように言葉の使い方の変化が、例えば民主主義、共産主義など、 人によって含意が大いに異なる場合が増えてきたことを懸…

「ウォーキング・コース」

本がまた増えた。段ボール箱には宇野亜喜良、鮎川哲也、島田荘司、高木彬光、都筑道夫、東野圭吾、 山田風太郎ら作家別から岩波文庫、河出文庫、講談社学術文庫、講談社文芸文庫、創元推理文庫、 ちくま文庫、中公文庫、ハヤカワ文庫、「幻の探偵小説」シリ…

『盲妹』

昨日話題の森岡正博『33個めの石 傷ついた現代のための哲学』末尾近くの一節。 《 近代哲学は、問いを発する私自身が崩れはじめたときの「私」というものを、扱うことができない。 主体を懐疑する現代哲学ですら、そこには手が届かないだろう。そのかわりに…

『33個めの石』

昨夜、寺井尚子『ヴェリー・クール』をじっくり聴いて、結局モダン・ジャズ≒ハード・バップの 演奏形式は、絵画における黄金比のようなものだな、と思った。その形式を打ち破るべく、マイルス・ デイヴィスがモード形式に則って演奏表現を拡大し、さらにはフ…

『 LES AMBASSADEURS 』『 Very cool 』

念のため。昨日リンクした三つのジャズのピアノ伴奏はトミー・フラナガン。 ネット注文したマリのベテラン歌手サリフ・ケイタ Salif Keita の去年のCD『 LES AMBASSADEURS 』。 四曲入りの二十分足らずのミニ・アルバムだが、粒よりでああ、もう終わっちゃ…

「音学・文楽・写楽」

昨夜はジャズ・ピアノのトミー・フラナガンにハマり、ギターのウェス・モンゴメリーに続けて トロンボーンのカーティス・フラー『ブルース・エット』、テナー・サックスのソニー・ロリンズ 『サキソフォン・コロッサス』をガンガン聴いた。モダン・ジャズに…

「幻の路線」

昨日の五木寛之『旅のパンセ』ランティエ叢書1997年初版にこんなくだり。 《 郷土史を軽く見るわけじゃないが、歴史の土台になってる資料なんてものほど、実は当てにならぬものは ないんですから。 》 211頁 去年の暮、三島市立公園楽寿園内にある郷土館で入…

『旅のパンセ』

昨日の『BRUTUS』で引用し忘れた箇所。浦沢直樹と倉本美津留の対談「漫画密談中。」から。 《 浦沢 手塚とかビートルズとか、あんな遙か彼方から強い光を放って、それが今も届き続けている。 60年代の光が今も埋もれずに届いているってことに、疑問な…

『BRUTUS』

昨日久しぶりに買った雑誌『BRUTUS』、本棚には七冊並んでいる。1990年代のものが五冊。 残りの二冊、2004年7月1日号と2006年6月15日号は本の特集号。2006年の「全730冊本特集」には こんな紹介記事。 《 『犬の記憶』森山大道/河出文庫/777円/…

「官能的」

日がな一日ぶら〜と過ごす。本屋で何か買いたくて雑誌『BRUTUS』マガジンハウスが 目に止まったので購入。680円。特集「漫画ブルータス」。ぱらぱらとめくる。石塚真一『BLUE GIANT』。 《 音も汗も涙も、熱い!/焚きつけ続ける注目のジャズ…

『チャールストンにはまだ早い』

昨日の国枝史郎『犯罪列車』未知谷を読んで、文体と展開のリズムに連想が働いたけど、それが何なのか わからず仕舞い。今朝になってわかった。田原俊彦の歌う『チャールストンにはまだ早い』1984年だ。宮下智・ 作詞作曲。 https://www.youtube.com/watch?v=…

『犯罪列車』

昨日、国枝史郎『「犯罪都市」補遺』盛林堂ミステリアス文庫が届いた。 国枝史郎『犯罪列車』未知谷2013年初版を読んだ。1937年に新聞連載。欠落箇所を『「犯罪都市」補遺』 で補った。息もつかせぬ活劇探偵小説だ。事件の舞台が東京〜熱海〜沼津〜上海と派…

「鉄の造形、鉄の歯車、彫金」

昨日午後、知人のお誘いで某ギャラリーでの鉄の造形作家の個展へ行った。美大で教えている作家の 話を聞いて、改めてその直方体の鉄作品を見る。一辺が50〜60センチの作品は、重さが500キロ〜 600キロあるという。展示室へよく搬入したなあ、床が…