2016-10-01から1ヶ月間の記事一覧
ダフネ・デュ・モーリア『レベッカ』河出書房世界文学全集1964年16版を読んだ。セキセイインコのチビの急死に 気力が萎えていた時、本棚から何の理由もなくこれを取り出した。26日に引用した一文は『レベッカ』から。 状況があまりに似ていた。それからの…
昨晩、友だちにセキセイインコの様子を聞く。眠くなると籠の中でピイピイ鳴くので、掌に載せてトントンと軽く 撫でるとおとなしくなる、と。この前もそうだった。私の掌の中でおとなしくなった。それはともかく。インコが テレビの裏側に入って埃だらけだっ…
7月27日に記したCD、モーリス・エル・メディオニとロベルト・ロドリゲスの共演盤『 DESCARGA ORIENTAL 』 piranha2006年は、まだ毎日聴いている。全九曲でとりわけ好きなものは四曲目の「 Oh! Ma Belle 」(美しき人よ!)。 https://www.youtube.com/w…
沼津市のギャラリー・カサブランカで展示されていた味戸ケイコさんの絵が戻る。遠方からのお客もあって成功と 言えるだろう。貸し出しされる絵は幸せだ。世の定めとはいえ、秘蔵じつは埋蔵=忘却される絵のなんと多いことか。 代が変わればお蔵の美術品は死…
セキセイインコの「チビ」が亡くなってしばらくは茫然自失状態だった。転生のような幼鳥のセキセイインコ、 名前が付いて「ふく」呼ばれる小鳥に接するようになり、「チビ」が亡くなった深い喪失感は少し和らいだ。 唯一、それはかけがえのないもの。相対、…
昨夜、気になって昨日友だちが買ってきたインコのことを電話できいた。まだ幼鳥で、餌はお湯でふやかしていると。 そんなに小さくは見えなかったが。来たばかりの昼間は緊張してか餌を食べなかったけど、夕方には少し食べた、と。 一安心。それから日曜日に…
友だちが溺愛していたインコのチビが死んだ。昨夕、掌のなかで暖めているけど、死んじゃいそうと泣きながらの電話。 寒いから暖めてやって、と返したすぐ後に彼女から電話。チビは彼女に呼ばれて駆け寄って……掌の中で息を引き取った。 泣く彼女にチビは幸せ…
音楽をのんびり聴いていて、はたと気づいた。安藤信哉の晩年の絵について以前書いた「安藤信哉(のぶや)・ 自在への架橋」の一節。 《 描くことへの真摯な内省と試行の径庭を経て、氏は描く対象の形態と色調が自らに呼び起こす感興と興趣を、 画面上にその…
夢野久作『骸骨の黒穂(くろんぼ)』角川文庫1980年初版、表題作以外の五篇(「山羊鬚編集長」「笑う唖女」 「巡査辞職」「人間レコード」「芝居狂冒険」「オンチ」)を読んだ。どれも秀作。初期の山田風太郎同様、 鮮やかに畳み込む展開と凝縮された表現は…
沖縄の「土人」発言の関連ツイートに夢野久作『骸骨の黒穂(くろんぼ)』にふれているのがあって、角川文庫 1980年初版で読んだ。黒穂とは。 《 家の周囲の麦畑へ出て、熱心に麦の黒穂を摘んでいる事があった。 》 異形の傑作だ。森秀人の解説。 《 『骸骨の…
午後五時、グラウンドワーク三島事務所で日本大学三島高等学校放送部の生徒さんから「三島の水」に関して 質問を受ける。 「三島の水にキャッチコピーを作るとしたらどんなものをつけますか。」 「富士の霊水」 霊水と思えば汚してはいけないと思う。富士野…
味戸ケイコ展へ行ってきた。一点、一頭地を抜く作品があった。味戸さんにその理由を話す。 観客はそうとは思わない=気づかないようだ。面白いものだ。 「夕暮れの少女」絵・味戸ケイコ/短歌・平岡淳子(ギャラリーハウス・マヤ) http://www.gallery-h-may…
14日のNHKBSプレミアム『発見!体感!にっぽん水紀行「富士山からの贈りもの」』を視聴した方、見逃した方から 葉書、手紙、メールが届く。葉書から。 《 テレビ見ました。八月に続いての出演ですね。(中略)応援しています。 》 《 館長さまが出て…
昼前、二時間余り、一昨日のヒメツルソバ駆除の続きをする。根を主に抜く。雨上がりなので土が柔らかい。土のう袋ニ袋。 そばのおばあさんから感謝される。こんなことをする人はいねえなあ。帰宅して水を浴びる。ふう。 午後、味戸ケイコさんの絵をギャラリ…
昨夜、メールに返送し、パソコンを切らずにいたら新潟知事選の結果速報の吉報が飛び込んできた。魔術的な急斜面。 雨。午後の予定が明日に延期。ふっと空いた空白の他愛ない時を過ごす。 紀田順一郎『魔術的な急斜面』東京創元社1991年初版を読んだ。探求古…
昨日午後、源兵衛川上流の渡り石を歩いている時、先を行くご婦人二人が左手を見て「あ、数珠玉」と声をあげ、右手を 見下ろして「水草」と言うので、「クレソンです」と声をかけたら振り返ったので、葉っぱを摘んで食べてみせた。残りを 手渡すと試食した女…
昨夜のテレビ放送。中盤にちょこっと出ていた。それにしても三島の宣伝みたいだった。 午前、源兵衛川下流の君ケ沢橋〜最下流部と中流部、水の苑緑地のヒメツルソバを抜く。ズボンをまくり上げ、 サンダル履きで一時間半ほど。土のう袋一袋に詰める。これで…
一昨日の話題、紀田順一郎『古本屋探偵の事件簿』収録の「殺意の収集」「書鬼」は、『古本屋探偵登場』文春文庫 1985年初版に収録。その「後記」。 《 ジャック・ベッケルの『モンパルナスの灯』を見ていたら、冒頭に「この映画は事実に基づいているが、 事…
昨日の読みかけ本「夜の蔵書家」は、『われ巷にて殺されん』を改名したもの。『われ巷にて殺されん』 双葉文庫1985年初版で読んだ。一篇だけなので三百頁で普通に軽い。創元推理文庫は六百六十頁を超える。 人間関係が輻湊していて混乱をきたした。創元推理…
紀田順一郎『古本屋探偵の事件簿』創元推理文庫1994年9版を読んだ。四篇を収録。第一篇「殺意の収集」。 《 その人はやはり五十歳だった。まあ、五十過ぎれば愛書家も”あとがない”という意識に共通のものが あるんだな。 》 126頁 私は前期高齢者の頃になっ…
朝、沼津市で催されている全国ジオパーク大会分科会の人たちを「溶岩と湧水の里でジオパークの保全を考えよう」 のテーマで楽寿園〜源兵衛川〜白滝公園〜三島駅を一時間歩く。それにしても溶岩塚についてジオパーク団体と 別の研究者で見解が分かれるとは。…
ミステリ・ファン・サイトで話題に挙がった多岐川恭『おやじに捧げる葬送曲 億万長者殺人事件』講談社ノベルス 1984年初版を読んだ。一気読みの面白さ。余命いくばくもない元刑事を実の父のように慕う、探偵社に勤める二十八歳の 若者が語る殺人事件の容疑者…
未明は愁風愁雨。朝も雨は止まず源兵衛川の月例清掃は中止。コーヒーを淹れる。 一昨日昨日の相倉久人を思うと、彼のように生きて人生を全うすることに憧れる。人生の幕はいつ降りるのか、 いつ降ろすのか。相倉久人と何処かで交錯しただろう、音楽評論家中…
秋霖、秋涼。今朝はその気配。昨日は残暑のもと自転車で走ったが。一日で季節が移った。 『相倉久人 自選集 されどスウィング』青土社2015年初版、つづき。 《 言いたいのは、音楽の質を決めるのは、表現者の身体性とのつながりが深い音色(音質)とリズムで…
『相倉久人 自選集 されどスウィング』青土社2015年初版を読んだ。歯切れの良い明解な文体にグイグイ乗せられる。 まさにスウィング。 《 すぐれた音楽がいろいろな意味でその時代を反映しているようにみえるのは、時代が直接それを生みだしたからではなく、…
昨日の流れで『大岡信著作集 第四巻』青土社1977年初版の付録(パンフレット)、小野ニ郎「『芸術マイナス1』の1」 に思わず笑ってしまった。 《 『芸術と伝統』(一九六三年)は大岡さんの五番目の本になるだろうが、私にとってもこれで編集者として三冊…
いつしか日射しが床の上に伸びている。太陽が低くなった(ようだ)。陽気よりも日射しに季節の移ろいを感じる。 いつしか夜の帳も早く降りるようになった。 本を買いたくなって昼前、ブックオフ沼津リコー通り店へ自転車で行く。相倉久人自選集『されどスウ…
きょうは古書の日とか。新古書、中古本、古本、古書。私の目安。古書はアンティーク=明治以前。古本はヴィンテージ =大正〜昭和前期(戦前)。中古本は昭和後期(戦後)。新古書は平成〜ブック・オフか。 谷川俊太郎・詩/パウル・クレー・絵『クレーの絵…
昨日は日曜日だった。商売をしていた時も、K美術館をやっていた時も、日曜日は一番忙しい日だった。定期の 仕事がなくなった今も、日曜日は何かと用事が入る。日曜日は駄目よ、と言えない私。月曜日は、というと午後、 三信ギャラリー善へデザイナーの内野…
雨が止んだ午後一時、三島駅南口で劇作家岸井大輔氏と女子ニ人と待ち合わせ、バスで南下、長沢南下車。 西へ向かい、狩野川土手に上がり右へ。すぐそこに境川の排水施設。南から周り、川から少し離れて北上。 パチンコ店駐車場横の境川を見下ろし、道路を渡…