3月 9日(月) 休館日

 お友だちの女性が経営している富士宮市猪之頭にある養魚場を、彼女の車に女性二人と私が同乗して見学。白雪の巨大な富士山がまさしく目の前に悠然というか泰然というか、豪放にそそり立っている。かなわねえ。自然の前では人為の力はまるでかなわないと、即座に実感。富士山からの湧水が轟然と湧き出る水槽には、ハヤくらいの小さな魚から巨大な魚まで、成長にしたがって区分けされた群れが真っ暗になるほど遊泳している。これは凄いわ。北一明氏の濃紺の輝変茶碗を連想した。生命力の勢いの凄さ。富士山の霊気と山の精気、そして水の生透水力を一身に浴びる。負けそう。彼女はタフだねえ、と三人の感想。

 その後富士浅間神社へ寄る。私は初訪問。参拝後、横の湧玉池へ。そこから流れる川は五十年前の源兵衛川そっくりで驚く。こうだったよなあ。

 行き返りの道々では面白物件にいくつも出遭う。車をおりてじっくり観察したい物件には、製紙工場の配管、コンクリート製の歩道橋など。特に後者は珍しい物件だと思う。なんで鉄でなくコンクリートで作ったのかなあ。