猟犬探偵

 昨夕帰りがけにブックオフ長泉店で二冊。五木寛之「ガウディの夏」角川書店1987年初版、森奈津子ゲイシャ笑奴(えみやっこ)」徳間文庫2009年初版、計210円。前者は印字されたビニールが灰色の函をくるんでいて、本は鮮やかな朱の布装。そんな造本を気に入って購入。「あとがき」から。

≪画期的なブック・デザインでこの本を見事に昂揚させてくださった石岡瑛子氏に、深い感謝の意を表したいと思う。≫

 稲見一良(いなみ・いつら)「猟犬探偵」新潮社1994年初版を一気読み。山で迷子になった猟犬を探す仕事=猟犬探偵が語り手の四編を収録。生き方がカッコいい男たちだ。

ポンコツの四駆は、一発でかかった。「車と女は扱いよう一つだ」と言ったボガードのせりふを思い出した。≫「悪役と鳩」

≪「天童さん。あんたのことをどうして悪漢(バッド)と呼ぶんだ」

 「八百長をやらんからさ」≫「悪役と鳩」

≪「何でもやる人だな。どんな前歴の人なんだ」

 「何でもやってきたんじゃないか。やらないのは弱い者いじめくらいだ。必要なら韓国海軍の砲艦でも盗んでくる」≫ 「悪役と鳩」

 新聞朝刊に鈴木俊一東京都知事死去 の記事。いつだったろう、鈴木都知事姉妹都市の北京を訪問するにあたって、手土産を北一明氏の焼きものに決めたのは。手元には都庁舎で焼きものを前に北氏が鈴木都知事と歓談している写真。

 ネットの拾いもの。

≪陶芸家が納得いかない器を容赦なく叩き割る様をTVで見ながら

 「良いわねぇ、失敗作をあんなに簡単に処分できるなんて」

 そう言って俺の顔をチラッと見る母。≫

22日(土)臨時休館します。