『ミシェル・セール』一

 清水高志「オブジェクトと寄物陳志──ブリュノ・ラトゥール『近代の〈物神事実〉崇拝について』、グレアム・ハーマン『四方対象』ほか」で、 昨日の『四方対象』へ言及。なかなか刺激的。
 http://10plus1.jp/monthly/2018/01/issue-02.php

《 たとえば下方解体(undermine、邦訳では「解体」)と上方解体(overmine、邦訳では「埋却」)という概念がある。 これらは、先行するさまざまな哲学を批判するためにハーマンが編み出した概念のうちの代表的なものだ。そのうち前者は、 この世界がなんらかの根本要素から構成されていると見る考え方で、一見自立的であるような対象も、じつはより本質的な部分によって つくられているとする立場である。これに対し、後者は対象を、それが置かれている諸関係の文脈のなかにある限りで意味を持つものと捉えるものだ。 こちらは、全体的で外的な関係に原因を還元する立場である。 》

 そうなのか。

 清水高志ミシェル・セール  普遍学からアクター・ネットワークまで』白水社2013年初版を少し読んだ。「プロローグ」にはこんな一節。

《 本書の様々な考察は、ハーマンらが模索するポスト構造主義の超克を、哲学的なルーツにさらに遡行するかたちで、いっそう緻密に基礎づけようと したものであり、その意味では彼らの動きよりむしろ先行している。 》 25頁

 すごい自信だ。『実在への殺到』を著した人だからなあ。『実在への殺到』で「魅惑」とともによくわからなかった「包摂」がここで出て来る。

《 「包摂(帰属)」関係とそれとは異なる隣接関係という二つの要素に着目しながら、最初期のライプニッツの学問を考察したものである。 》 24頁

 「プロローグ」だけでシモーヌ・ヴェイユ重力と恩寵』、ミシェル・フーコー『言葉と物』、ガストン・バシュラールイリヤ・プリゴジーヌら。 『重力と恩寵』、『言葉と物』、バシュラール『火の精神分析』『空と夢』は本棚で読まれるのを待っている。いやはや。

 ネット、いろいろ。

《 前任校のマルクスエンゲルス係数はめちゃ高かった。 》 Daisuke Tano
 https://twitter.com/tanosensei/status/959052281516720134

《  「100年以上も支持されてきた私の係数に、まさかの珍解釈を繰り広げる国が出るとは思いませんでした」

  エルンスト・エンゲル(1821-1896) 》 インドア派キャンパー
 https://twitter.com/I_hate_camp/status/958972639795662848

《 いい方の太郎(山本)さんが爆弾を投下した。籠池夫妻の勾留に触れ「念のために聞きますが、この長期勾留を総理自身が指示したなんてことはありませんよね?」 とやったのだ。さあ安倍さんどう答えるかと思ったら、与党議員が議長席に殺到。そこで動画は途切れたが、あの質問はなかったことにされるのか。 》  立川談四楼
 https://twitter.com/Dgoutokuji/status/959264744539504640

《 総理大臣に楯突いて見捨てられたら長期にわたり拘禁される。その不当な人権侵害を総理大臣に質疑で問い質した議員には「総理大臣に対して、なんと無礼な」 との雑言が浴びせられる。いつから日本の総理大臣は絶対不可侵王となったのか。いったい日本て、いつから絶対王政と拷問を許す中世に戻ったのか。 》  きむらとも
 https://twitter.com/kimuratomo/status/959039922253410304

《 昨日午前の経産省の会議で、経産省はフクイチのトリチウム水放出に向けてのステップを確実に歩んでいる事を実感した。水産庁の担当者ですら、 傍聴者と同じ席で机も割り当てられず、会議での発言内容を一生懸命にメモしていた。多くの人に関係のあることなのに、経産省の傲慢さは目に余る。 》  春橋哲史
 https://twitter.com/haruhasiSF/status/959557010814525441

《  とある広告が話題のようですね(‘-‘*)
  よそはよそ、うちはうち。
  みんなちがって、みんないい。
  ということで有楽製菓は引き続き「日頃の感謝を伝えるきっかけ」として義理チョコ文化を応援いたします(‘-‘*) 》 ブラックサンダーさん (有楽製菓公式)
 https://twitter.com/Black_Thunder_/status/958940278215225344