ノスタルジイ

 昨日のお買いものを書き忘れた。ブックオフ長泉店で二冊。大倉乾吾「日本廃線鉄道紀行」文春文庫PLUS2004年初版、山田五郎「百万人のお尻学」講談社+α文庫1998年初版、計210円。
 昨夜は我慢できずに自転車でブックオフ三島徳倉店へ行く。先週は坊主、今週は休み。気になって気になって。で買ったのは文庫本四冊。大塚英志江藤淳と少女フェミニズム的戦後」ちくま学芸文庫2004年初版、P・シニマック「ウサギ料理は殺しの味」中公文庫1986年2刷、キャロリン・G・ハート「手紙と秘密」ハヤカワ文庫2006年初版、ケン・ブルーウン「酔いどれに悪人はなし」ハヤカワ文庫2005年初版、計420円。

 気分が落ち着いて、さて音楽だ。ジャズ・サックスの巨人ジョン・コルトレーン「変遷 TRANSITION」1965年録音をガンガン聴く。ふう、心地よい疲れ。これを初めて聴いたのは1970年代初頭、今も新宿西口にある「びざーる」というジャズ喫茶だった。たしか口径38センチのスピーカーから飛び出してきた音響に度肝を抜かれた。それがこのレコード。当時はコーヒー一杯で何時間も粘ったけど、今は飲食抜きで二時間か。

 廃線鉄道も「変遷 TRANSITION」もその時代を考えればノスタルジイと言われるだろう。けれども、当初の時代背景から遠く離れた21世紀の現在、その磁場の中に身を置くと、それらが時代の変遷にさらされながらも、全く異なった局面でじつに瑞々しい感覚を産み出しているのに気づく。不思議だ。ところで、毎日の来館者のことはいちいち書いてないけど、来館者の多くが古い作品のその瑞々しい鮮度に感心する。温故知新と古臭い・古ぼけたの違いを実感する日々だ。しかし、間違うとノスタルジイはノスタル爺のノスタル自慰になりかねない。

 午後、ブックオフ長泉店で三冊。近藤史恵「シェルター」祥伝社2003年初版帯付、松岡正剛「遊学I」「遊学II」中公文庫2003年初版、計315円。