臨時休館

 お葬式の手伝いで臨時休館。でも、午後三時半には開館。葬式は年々簡略化しているねえ、と近所の人とうなずきあう。楽になったものだ。親戚ご近所もこんな時にしか顔を合わせ話し込む機会はない。この先三十年後にはどんなことになっているだろう。人間社会の靭帯はどんなふうになっているのだろう。そんな感慨を横に置いて、矢作俊彦「さまよう薔薇のように」光文社1984年を読む。途中で気づく。昔読んだことがある。