休館日

 真夏だ。私の体は太陽熱発電のようで、カンカン照りになると、自転車でグルグル走りまわりたくなる。午後、ブックオフ長泉店で本を売る。490円也。でも、長くは外にいられない。部屋にこもって読書、と未読の「夏目漱石全集第11巻 道草』岩波書店1994年初版を取り出すけど、「月報10」を開くのみ。石原千秋「『道草』のヒステリー」。

≪『道草』は、神経衰弱の夫とヒステリーの妻の物語である。≫

 この冒頭一行で読む気が失せた。

≪男がちょっとでも煩悶の様子を見せれば神経衰弱、女が少しでも興奮しようものならヒステリーと呼ばれていたようだ。少し前のノイローゼ、現代のストレスと同じ位、日常的に使われていた言葉なのである。≫

 今の鬱病メンヘルか。

 死ぬまでに一度は行ってみたいものにコミックマーケットがある。ネットの拾いもの。

≪「新潟から車で参加予定 。一緒にいく奴いるか?ガソリン代折半でお得だぞ。」

 「名古屋に立ち寄ってくれ。同乗したい。」

 「L字クランクはきついな。」

 「コミケって年齢制限ある?30歳だけど大丈夫?」

 「むしろそれぐらいがメインだろ。」

 「若造呼ばわりされるレベル。」

 「そういや、入国制限緩和で大陸から大勢来るんじゃないか?」

 「マジレスするとコミケがなくなったら東京都とJR東海JR東日本TWRワシントンホテルとその他もろもろ宿泊施設公共交通航空会社コンビニ印刷業者配達業者ファミレス居酒屋etc...が困る。」≫