14周年

 開館記念日。きょうから15年目に。午前中は一階床のワックスがけを業者にやってもらう。見違えたね、と午後開館14周年を祝ってお菓子を持ってきてくれた友だち。午後一杯かけて冷蔵庫、机、椅子、ガラスケースなどを元へ戻す作業をしながら来館者に対応。ふう。

 広瀬正の遺作『T型フォード殺人事件』集英社文庫1982年初版を読んだ。46年前のT型フォードの車内での密室殺人事件の真相は?その解明のさなかに起こる殺人事件。事件が起こるまでに半分を越えていた。今となってはちょっとユルイ。解説で石川喬司が引用している、広瀬正の単行本の編集者、龍円正憲の文から。

《 あるものを再現しているように見えても、つくられた作品は、それ自身で独立した固有の世界があるのである。》

 これは絵画についてそのまま当てはまる。