詩とメルヘン

 きょうはゆっくり起きようと寝ていたら、地震で起こされた。まあ、いいか、と寝ていたら再び地震。起きた。

 午前中は源兵衛川最下流部の草取りなどに汗を流す。カワセミが飛んでいく。三島の日本大学に留学しているアメリカ人と作業の合間に英語で話を交わす。アメリカと日本の文化の違いについて、一神教八百万の神の違いを話す。それから日本にはあらゆる場所に神様がいることも。ネイティヴ・アメリカンみたいですね、と彼。山の神のもう一つの意味は、ワイフだと教えると、えらく受けた。山の神はコワイ。そしたら彼、私が三島で一番ファニー( funniest )だと言う。なんだかなあ。午後一時開館。

 四月から企画展を催す牧村慶子さんから絵葉書。

《 2013年の春から秋にかけて、詩とメルヘンの画家20人位の展覧会を、全国4〜5ケ所でひらくとのこと。私のことは越沼先生にきいたとおっしゃっていました。本当に詩とメルヘン時代がよみがえるみたいで不思議な気持です。》

 やっと向かい風から追い風に変わった……かな。その『詩とメルヘン』の編集者やなせたかしの文が最初に載っている小冊子『抜粋のつづり その七十一』を広島市の熊平製作所から今年も恵まれる。やなせたかし「多病の幸運」から。

《 人間にとって、生きていく最大のよろこびはひとをよろこばせることだ。
  そのことにやと気がついたのは六十歳すぎてからだった。非常におそい。》

 遅くはないと思う。気づかないままあの世へ逝く人の多さよ。