結婚って何さ

 味戸ケイコさん、3月1日(木)お昼に来館、午後2時まで滞在予定。

 雨がパラパラ。えいやっと自転車で来る。着いてからは本降りに。ネットの天気図ではここだけ雨雲。昼には止む。

 笹沢左保の長篇第三作『結婚って何さ』(1960年初刊)光文社文庫2001年初版を読んだ。

《 「頓馬! 自分の力で働くんだ、お金がいるから職業を持つんじゃないか。とやかく言う権利は誰にもないわ」 》

 威勢のいい二十歳の女性に振りかかる殺人容疑。警察の目を必死にかいくぐり、逃亡を続けながら、彼女を殺人犯に仕立てた真相と真犯人を探すスリリングな推理小説だ。一気読み。かっちりした構成の『招かれざる客』『霧に溶ける』に較べて軽快な読み物になっている。都合のいい出会いに、二時間ドラマを連想。

 1960年の一年で『招かれざる客』『霧に溶ける』『結婚って何さ』そして『人喰い』の傑作秀作四作を刊行するとはすごい筆力だ。四作とも五十年後に読んでも鮮やか。新人よ、しっかりせい。

 ネットのうなずき。

《 影響力の強い方には、感情的で2項対立を煽るような発言よりも、意見の違う人間を結びつけ、発展的な議論に結びつくような画期的な提案をして頂きたい。》