凍原

 晴れているけど乾いた風なので、午後ブックオフ沼津リコー通り店へ自転車を走らす。道尾秀介龍神の雨』新潮社2009年初版帯付、山田風太郎神曲崩壊』朝日新聞社1987年初版帯付、田中啓文『ハナシがはずむ! 笑酔亭梅寿謎解噺3』集英社文庫2010年初版、同『ハナシがうごく! 笑酔亭梅寿謎解噺4』同2011年初版、計420円。気持ちよい汗。

 祝直木賞で、桜木紫乃『凍原』小学館文庫2012年2刷を読んだ。副題が「北海道釧路方面本部刑事第一課・松崎比呂」。三十路の女性刑事が五十路の刑事と組んで殺人事件を追ううちに、敗戦直後の樺太在住日本人の逃避・帰還の因縁が浮かんでくる……。そして過酷な戦後を北海道の地で生き抜いてきた女性たち。ハードボイルドなタッチで描かれる、地道な捜査。水上勉飢餓海峡』と鮎川哲也の鬼貫警部シリーズを連想。「凍原」に象徴される、釧路に生まれ育った人ならではの風景描写。

《 輪郭しかない太陽が眩しく感じられるほど、湿地帯は陽光に飢えている。 》 215-216頁

 冒頭一行。

《 一九九二年 七月二十四日 》

 読むのは今でしょう。寒々した風景。緑陰読書向き。四十年ほど前の夏と冬、釧路に泊まった。これを読んで事件の舞台、釧路を再訪したくは……ならなかった。

 ネットの見聞。いいニュースだ。

《 22日午前9時15分頃、さいたま市南区のJR南浦和駅京浜東北線ホームで、女性乗客がホームと車両の間に落ちて両足が挟まれた。

  車内やホームにいた乗客と駅員が協力し、車両を押して隙間を作って女性を救出。女性は病院に運ばれたが、目立ったけがはないという。 》

 ネットのうなずき。

《 腹が減っては戦は出来ぬ。身体を壊したら、デモにも行けぬ。これからはしっかりと体力、気力を充実させて、まず仕事に取り組み、それだけの成果を挙げ、良き国民として税金を収め、デッカい顔をして、可能な限り私は戦う!と決意。何と戦うか?もちろん改憲原発再稼働、集団的自衛権などよ。オホホ。 》 湯川れい子

 ネットの拾いもの。

《 じぇじぇっ!? じゃあ昨日の選挙はCD買わなくても投票できたの!? 》