「悪童日記」

 昨日の林由紀子さんのツイートで上下を知る。

《 坂東壯一蔵書票集出版記念展は11月1日まで。普及版を既に入手した人は スリップケースに上下があることにご注意。小口に小さな白い点のある方が下 。触ってみるとわかるが上縁は平で下縁は中央に窪みを付けて安定度を増している 。全て手作りならでは。 》
 https://twitter.com/PsycheYukiko

 勘違いしていたことは黙っていよう。本を作った水仁舎のブログから。

《 今回の『SOICHI BANDO EX LIBRIS』の普及本の表紙に押しているエンブレムは金箔である。
  普段よく使用している「金色の箔」ではなく、pure gold、つまり本当の「金箔」である。
  金色の箔と金箔ではぎょっとするほど値段がちがうのだが、普及本とは言え金色の箔で押すつもりはまったくなかった。
  見かけの「金」ではなく、本当の「金」で押したかった、のである。 》
 http://suijinsha.jugem.jp/?eid=3718

 林由紀子さんが「青い本を主題にしたコレクション」、本の背表紙の写真を リツイートしている。
 https://twitter.com/Libroantiguo/status/524615837282729984
 本棚から青〜紺〜青紫という濃い目の青系統の本を『SOICHI BANDO EX LIBRIS』 を規準に探してみた。加藤郁乎『江戸俳諧歳時記』平凡社1983年、倉橋由美子 『スミヤキストQの冒険』講談社1969年、塚本邦雄『悦楽園園丁辞典』薔薇十字社 1971年、中井英夫『月蝕領宣言』立風書房1979年、西岡武良『愛書異聞』沖積舎1981年、 福島泰樹『風に献ず』国文社1976年、藤枝静男欣求浄土講談社1970年、堀井美鶴 『五稜星水』雁書館1986年、安永蕗子『賛歌』雁書館1985年、ル=グイン 『ゲド戦記外伝』岩波書店2004年、『日本の旅 名詩集』全五巻三笠書房1967年、 『日本詩人選』全二十巻筑摩書房1970年がとりあえず見つかった。以上函付。

 アゴタ・クリストフ悪童日記早川書房1992年6刷を読んだ。話題になった 当時、トーマ『悪童物語』旺文社文庫1976年初版を何で今頃と勘違いしていたことは、 黙っていよう。それはさておき。これは凄いわ。第二次大戦下、ドイツ軍に占領された ハンガリーで生きる一卵性双生児の幼い兄弟の考えと行動が、易しい表現でリアルに 描かれている。子どもの視点から書いてこれほどに成功するとは。

《 この間、双子の兄弟は、秘密のノートブックに、日々の見聞と体験を、彼ら 自身の「非行」の数々と驚くべき成長を「作文」のかたちで記録していく。その ノートが、実はとりもなおさず、ここに訳出した小説『悪童日記』なのである。 》  「異形の小説──あとがきにかえて──」

《 「ええ、承知していますよ、司祭さん。ゆすりです」
  「お前たちの年齢で……。嘆かわしいことだ」 》 88頁

 二人が酷薄な戦時下を生き抜くにはこのような抜け目なさが必須だ。そして 過酷な戦後。

 ネットの拾いもの。

《 長らく会ってない友人が子供が出来たとfacebookで報告してたので、 お祝いと共に「奥さん(40代)頑張ったね!」って書き込んだ後に奥さんが 見知らぬ若い人に変わってるのを気づいて冷や汗かいた。離婚はともかく 再婚したら教えてよ…。 》