『 真夜中に太陽が見たい 』

 昨晩はかなり疲れていて、書き落としたこともいくつか。源兵衛川中流、水の苑緑地の木陰の地面には 赤、黄、白のキノコがワッサワッサ、雨後の筍のように出ている。樹木にも薄茶色のキノコ。こんなの初めて、 と近くに住む人。水辺には真っ赤な彼岸花マタンゴ!なんて叫びたくなった。

 身近では白砂勝敏さんと林由紀子さんの作品に惹かれると書いたけれど、田村映ニさんと内野まゆみさんを 忘れていた。田村映ニさんは、新作のボックス・アートが画期的だった。内野まゆみさんは、名刺デザインに 新鮮な風を送り込んでいる。書で鍛えた清冽な筆致による潔い線描画は、余人の追随を許さない。 ここにも新しい美術がある。いつか個展を企画したい。
 http://www.tam-tamgallery.com/index.html
 https://www.facebook.com/mayumi.utino.52

 毎日雨曇り雨。おまけに台風。秋の長雨とはいうけれど。こんなとき、藤圭子の『雨のブルース』なんか聴くと、 びしょびしょになりそ。
 https://www.youtube.com/watch?v=RKfSVLQKYII

 1970年前後にデビューした浅川マキ、藤圭子三上寛らのダークな歌。その掉尾を飾るのは山崎ハコか。 どれもずっと聴いている。暗いから嫌だ、という人がいる。この暗さがいい、と思う私がいる。
 https://www.youtube.com/watch?v=gVn9WytMQLU
 https://www.youtube.com/watch?v=4wTQlb5KUJU
 https://www.youtube.com/watch?v=RrDaB9jeDEE

 上記、山崎ハコ「気分を変えて」、幻のオリジナルを聴けるとは。山崎ハコ『真夜中に太陽が見たい』講談社 1978年初版を開く。

《 極端に変わったことといえば、それまではほとんど経験のなかった”コンサート”というものを やるようになったこと。それから旅が多くなったことぐらい。あとは大声で歌う場所が、ステージの上に 変わったこと。 》 10頁

 沼津市の文化会館で聴いた情景が浮かぶ。ギターを抱えたあんな小さな体からド迫力の歌。

《 しかし、一九八○年代も半ばとなり、バブル前夜の楽天的な気分がそんな陰りを一掃してしまうと、 気づかぬうちに、いつのまにか見かけなくなくなっていた。 》 椹木野衣「味戸ケイコ 雑誌『終末から』表紙絵」 (『 日本美術全集 第19巻 』)

 山崎ハコも同様だった。今世紀、宇宙のダーク・マター(暗黒物質)が注目されるようにダーク・アートも……。

 雨が思いのほか早く上ったので、自転車でブックオフ函南店へ行く。文庫本を四冊。木下順二『古典を読む  平家物語岩波現代文庫2003年初版、松田道弘『トリックのある部屋』講談社文庫1985年初版、山口雅也『チャット 隠れ鬼』光文社文庫2008年初版、マーサ・グライムズ『「鎮痛磁気ネックレス亭」の明察』文春文庫1986年初版、 計432円。

 ネットの見聞。

《 離婚するのはむつかしい。  》 みなみかずゆき
 http://ameblo.jp/minamikazuyuki/entry-12070983688.html

 ネットの拾いもの。

《 空にはずいぶん水があるんだな 》

《 若者の浮世離れ 》