「とある本棚から」

 雨が止んだので午後、高階秀爾『日本人にとって美しいとは何か』筑摩書房2015年2刷を近くの本屋で 受け取る。

 ブックオフ三島徳倉店へ自転車で行く。文庫本を五冊。乾石(いぬいし)智子『夜の写本師』 創元推理文庫2014年初版、歌野晶午『密室殺人ゲーム2.0』講談社文庫2013年5刷、柴田錬三郎 『幽霊紳士/異常物語』創元推理文庫2014年初版、矢崎存美『夏の日のぶたぶた』徳間文庫2013年初版、 計432円。

 『幽霊紳士/異常物語』には「幽霊紳士」全十二話収録とある。やっぱりなあ。後日譚といえる短編 「恐妻家奇談」を収録してほしかった。『火刑』光風社1964年初版、収録。

《 奇妙な「幽霊紳士」が、自分の前に登場してきて以来、杉戸は、身のまわりのどこかに映つた自分の影と、 自問自答するくせがついていた。 》

 源兵衛川上流部、蓮馨寺横の石垣のヒメツルソバを抜く。わずかなので三十分もかからず終了。

 ミロラド・パヴィチ『ハザール事典――夢の狩人たちの物語』(工藤幸雄訳、創元ライブラリ)の 出版を知って、本棚の奥にある元の単行本(男性版)1993年を抜いたついでに並んでいる本を見る。 スタニスワフ・レム『完全な真空』国書刊行会1989年初版、M・オンダーチェ『イギリス人の患者』 新潮社1977年3刷、トニー・デュヴェール『幻想の風景』白水社1979年初版、ロジェ・グルニエ『水の鏡』 白水社1984年初版、トマス・ピンチョン『スロー・ラーナー』筑摩書房1988年2刷、オクタビオ・パス 『二重の炎』岩波書店1997年初版、ジョン・バース『フローティング・オペラ』講談社1980年初版、 ボリス・ヴィアン『日々の泡』新潮社1978年7刷、ジュリアン・グラック『半島』白水社1979年初版、 ホルヘ・ルイス・ボルヘス『ブロディーの報告書』白水社1979年初版、フランチェスコ・アルベローニ 『エロティシズム』中央公論社1992年10刷、アルベルト・モラヴィア『豹女』草思社1995年初版、 イタロ・カルヴィーノ『木のぼり男爵』白水社1990年初版、同『むずかしい愛』福武書店1991年初版、 ロラン・バルト『零度の文学』現代思潮社1975年新装初版……。持っていたのか。参ったなあ。すべて 古本、正確にはブックオフの100円棚から。ああ、衰えてゆく記憶力よ。再発見の楽しみよ。鉱脈は 自宅にある。

 ネットの見聞。

《 「チャンピオン」や「りぼん」から国語辞典にのせたい言葉を探す 》 Daily Portal Z
 http://portal.nifty.com/kiji/151125195134_1.htm

《 政府は26日、地球温暖化対策推進本部を首相官邸で開き、2014年度の日本の温室効果ガス排出量 (速報値)が13億6500万トンとなり、前年度比3・0%減少したと報告した。 14年度に原発は稼働しておらず、原発に頼らなくても排出削減できることが浮き彫りになった。 》 東京新聞
 http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2015112601000863.html

《 福島第一原発「遮水壁」 僅かに傾く 》 NHK
 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151125/k10010319351000.html

《 日本社会を見ていて面白いなと思うのは、なんの権力も持てない野党の一年生議員が国会をずる休みして 秘書と旅行に出かけたことに対しては目くじらを立てるのに、現役大臣が選挙法違反を行ったり、 現役総理の政治的発言がコロコロと変わるような重大な事実は、時間と共に簡単に忘れられることです。 》  大野純一
 https://twitter.com/ohnojunichi

 ネットの拾いもの。

《 「おそ松さん」8回がミステリ回だったが、おそ松版『占星術殺人事件』というのはどうか。 最初にチョロ松が(以下略) 》

《 おれは小学校の卒業式で「仰げば尊し」を歌わされ、教師って度し難い馬鹿だと確信した。 》