昼前、ブックオフ三島徳倉店へ自転車で行く。シャツ一枚で爽快。長谷川櫂『四季のうた 第二集』中公新書2006年 初版帯付、郡司正勝『かぶき発生史論集』岩波現代文庫2002年初版、中野晴行・編『マンガ家誕生。』ちくま文庫2004年 初版、藤田嗣治『腕(ブラ)一本│巴里の横顔』講談社文芸文庫2005年初版、カルロス・ルイス・サフォン『風の影(下)』 集英社文庫2006年7刷、計540円、割引券で440円。『風の影』は一昨日上巻を買ったが、下巻を求めて行ったらあった。 ラッキー。他に半村良『完本 妖星伝』祥伝社文庫1、2、3巻が揃っていた。手にしたけど、イカンイカンと返す。 『3 終巻』1998年はもっている。単行本でももっているから。本棚の半村良『魔堺殺神事件』祥伝社文庫1999年初版 には付箋。記憶にない。去年の七月に読んでいた。ああ記憶力減退、忘却力増進か。
http://d.hatena.ne.jp/k-bijutukan/20150701
知識欲は衰えず、○欲○欲はさほど衰えてはいないけど、物欲はかなり減衰したなあ、と思う。美術芸術品に これ欲しい! と切に願うほどのモノがない。肉筆画は味戸ケイコ、安藤信哉で満足(欲がないねえ)。木版画は 美術雑誌『国華』と小原古邨そして若手の奥野淑子。銅版画は深澤幸雄。立体作品は北一明の焼きもの、白砂勝敏の 木彫椅子。これだけは最期まで手元に置きたい。と、きょうは考えているが、明日には選定品はガラリと変わるかも。まあ、K美術館収蔵の美術作品で十分。これ以上は手に負えない。しかし、極上のモノが出現したら? 友人知人に あれはいいぞ、とふれ回す。そんな作品に出合いたい。先だっても書いたが、将来性を予感させる新人に出会わない。私の渉猟が足りないせいもあるだろうが、ネットで探しても……これは!という画像に遭遇しない。遭遇するのは本ばかり。本の購買欲だけは若い時よりも増している気がする。昭和時代には活字情報しか入手手段がなかった。 今やインターネットとブックオフ。まさに隔世の感。天国か。いや天獄か。
昨日のデーブリーン『ベルリン・アレクサンダー広場』を見た知人女性は、そんな厚いのを読むの?と怪訝な表情。そんなものだろうな、本にさほど興味のない人は。それより分量のあるアレッサンドロ・マンゾーニ『いいなづけ (17世紀ミラーノの物語)』河出書房新社1989年初版も、昨日の丸谷才一・鹿島茂・三浦雅士『文学全集を立ちあげる』 文春文庫2010年初版で知った。
《 丸谷 イタリアはマンゾーニ(1785〜1873)「いいなづけ」。
これはもう絶対に必要ですね。
鹿島 平川祐弘さんの素晴らしい訳が出ましたね。
あれは面白い。イタリア文学といったら、
「いいなづけ」一冊でもいい。 》
こう言われちゃ買うしかない。古本で購入。で、ダンテ『神曲』は第5巻に。『いいなづけ』は第98巻。『神曲』は 読んでいるが、『いいなづけ』は未読。『文学全集を立ちあげる』選定作品で読もうと奮い立っている長編は、スターン 『トリストラム・シャンディ』、ディケンズ『荒涼館』『大いなる遺産』『オリバー・ツイスト』、ジョイス『ユリシーズ』、 ラブレー『ガルガンチュア物語』、ユゴー『レ・ミゼラブル』、デュマ『モンテ・クリスト伯』、プルースト『失われた時を 求めて』(抄訳版)、ソルジェーニツィン『収容所群島』、ギュンター・グラス『ブリキの太鼓』、マーク・トウェイン 『ハックルベリー・フィンの冒険』、ヘンリー・ミラー『南回回帰線』、フォークナー『アブサロム、アブサロム』、 セルバンテス『ドン・キホーテ』。日本文学では谷崎潤一郎『細雪』、吉川英治『鳴門秘帖』。どれも本棚にある。元気なうちに読まねば読まねばねばねばねば、NEVER MORE。
しかし、本ならば複数あるので後世に遺すことはさほど困難ではない。美術芸術の一点ものは……NEVER MORE。悩ましい。 味戸ケイコ、安藤信哉、北一明は、代表的な作品を収蔵しているので、目ん玉の飛び出るような商品価値がなくても(商品価値なんざあ上がったり下がったりするのが常態、そんなことで一喜一憂することはないが)、地震、火災、水害を思うと気が安まらない。ときおり収蔵庫で作品の状態を目視。うーん、ちゃんとした展示室に展示して観賞したいわ。ま、 ゆっくり眠っていてね。長い長い眠りになるかな。その前に私が永遠の眠りに就くことは間違いない。
人は来、人は去る。来る人は未だ来ず、去る人はあの世へ。年上の知人の告別式そして知人女性の実父のお通夜。 自宅で祈る。
きょう買った藤田嗣治『腕(ブラ)一本│巴里の横顔』、結び。
《 (66年9月28日)
みちづれもなき一人旅
我が思いをのこる妻に遺して。 》
ネットの見聞。
《 本屋大賞第1回から毎年実施してきた「発掘部門」、書店員ならではのユニークな投票が集まっています。今年から、 よりこの投票を生かすために、「超発掘本」として「八本脚の蝶」(二階堂奥歯 著 ポプラ社刊)を一つ決めました。 》 本屋大賞
https://twitter.com/hontai/status/719832815429230592
二階堂奥歯「八本脚の蝶」は当時ネットで見ていた。いたたまれなかった。会うことがなくてよかった。
《 きのう52歳になったんだが、三波伸介も石原裕次郎も東八郎も美空ひばりもフランク・ザッパも52歳で亡くなったと知って かなりビックリしてる。 》
父親は53歳。近所の旦那たちと中国地方へ旅行に行った数日後、心筋梗塞で急死。葬式で芸者さんが「楽しい旅行だったわ」 と言ってばれた。
《 震度7や震度6強、マグニチュードだと7クラスの大地震が立て続けに発生し、民家や施設の倒壊があちこちで発生して 犠牲者も増え続けているのに「大震災級の事態ではない」「激甚災害ではない」と矮小化する認識に首相が固執している理由は 何だろう。 》 山崎 雅弘
https://twitter.com/mas__yamazaki/status/722287032630775808
伊勢志摩サミットのことしか頭にないのでは。
「5月1日〜2日エネルギー大臣会合(福岡県北九州市)」