『詩とはなにか』

 大岡信詩集『詩とはなにか』青土社1985年初版を読んだ。三部構成。第二部は万葉集の試訳集などからななり、 今の私には面白くなかった。第一部は「詩とはなにか」という題の連作。これまた、ピンと来なかった。 第三部の戯れ歌のような詩に救われた気分。第三部から少しあげる。

《  閑閑タリ
        ヒトリ遊ビノ
               小宇宙  》 「閑」

《  猿酒を啜り 毛づくろいして
   異性の支持を求めるには
   季語の研鑽などもまだ
   とぼしさうな歴々だが
   ボスになるには
   IQはあまり
   高くないのがいいさうだ  》 「戯言」

 引用しても熱が上がらない。「あとがき」より。

《 作者は何よりも、これらの詩がおもしろいものであることをねがっている。その上で、作者がこれらの詩の中に 塗り籠めた怒りや哀しみや親愛や不安が、同時代の人々に多少なりとも伝わって、沈黙の伴侶となりうることを こいねがっている。 》 

 あとがきは現代仮名遣い。私は良い読者とは到底言えんなあ。何年後かに再読すれば、その魅力を知るかも。

 ネットでは販売促進のためだろう、著者サイン本が当たり前のように出ている。それに魅力を感じなくなった。

 地震対策用に金具を買ってきて扉に留める。緩衝材で物品を包む。これで一安心。外の大通りは歩行者天国。猿回しから 高校生の応援団まで、やたら賑やか。ま、それでなくちゃ。出かける時、知人の市会議員から声を掛けられる。求められた 情報の裏を話す。そこへもう一人女性市会議員。某が悪い情報を流しているようだ。そこへ県会議員が夏の参議院選挙出馬 予定の元NHK女性アナウンサーを連れて挨拶に来る。テレビ見てましたよ、と握手。政治の世界は足の引っ張り合い。 やだやだ。

 午後知人に誘われ車で久しぶりにブックオフ大仁店へ。文庫本を六冊。奥本大二郎『本を枕に』集英社文庫1998年初版、 『尾崎翠集成(上)』ちくま文庫2002年初版、古川日出男『聖家族(下)』新潮文庫2012年初版、矢崎存美『食堂つばめ2』 ハルキ文庫2013年初版、同『食堂つばめ4』同2014年初版、フィリップ・K・ディック『高い城の男』ハヤカワ文庫2009年 23刷、計ニ割引518円。これで上下揃った。『高い城の男』はジャケット違い。満足。

 ネットの見聞。

《 次の参院選がほんまに怖い。僕は日本という国が、これから先も自分が生まれた時から知っている それの延長線上にあるものであって欲しいと思っている。しかし、今の政府・与党は、それをぶち壊そうという意図を いよいよ露わにしている。しかしどうもそういう危機感が周りから感じられないのがなお怖い。 》 奥山雄大
 https://twitter.com/yokuyama/status/727746314667216897?lang=ja

 ネットの拾いもの。

《 ICIJが多国籍軍空爆されるんじゃないか。 》

《 今風に言うと「合法節税」→「脱法節税」→「危険節税」って所か。 》

《 マスゴミは全力で報道しない自由を行使するだろう。 》

《 かゆみ止めの「ムヒ」は、比べるものがない「無比」の意味なのか。 》

《 ゴールデンウィークでも花粉は休んでくれないという現実 》