石井淳蔵『ブランド 価値の創造』岩波新書2003年14刷を読んだ。ブランドと聞いて、とっさにはファッション・ブランド くらいしか思いつかない私にはとても興味深い本だった。しかし、十全に理解できたとはとても言えない。ブランドマジックの解明は、他の領域へも援用できそうな、なかなか面白い課題だ。いける。
《 ブランドはこの風船のようなものである。存在するときには、世界のある場を占め、しかもそれに代わりうるものは 何もない。しかし、もともと存在しなければ、その存在に思いをはせることさえできない。 》 74-75頁
《 まさに偶有的でありかつ他に代わりうるものがないのがブランドなのである。そうした偶有的なブランドがつくり だされるのに、必然的な理由はない。 》 75頁
《 つまり、ブランドの本質は、「ブランドだけがそのブランドの現実を説明できる」というこの自己言及性のうちにある。 それだからこそ、他の何とも代替のきかない、そのブランドのみ固有の「創造された意味世界」が生まれる。 》 75頁
《 ブランド価値を言葉か何かで露出しようとしたとき、それはその瞬間に消えうせる。なぜなら、ブランド価値を定義する あるいは実体化する作業それ自体が、時間や空間を固定することを含んでいるからである。 》 99頁
《 ブランド価値とは、それを手の中につかんだと思ったときには、その指のあいだからこぼれ出してしまうようなものなのだ。 》 100頁
《 いくつかの事例を参考にしながら、商品名が、製品、使用機能(技術)、スタイル、そしてフィロソフィからさえ自立する、 つまりブランド化する契機を追ってきた。強調しておきたいことは、ブランドはみずからその価値をつくりだすということである。 》 129-130頁
《 みずからメッセージを発するブランドは、それ自体が欲望の対象にもなり、ときには商品としての価値をもつことにもなる。 》130-131頁
《 互いに支えあうその関係において、ブランドはみずからの価値を保証する。他の何ものに依存することなく、製品とのあいだの 支え支えられる関係の中で、みずからの根拠をつくりだす。それが、ブランドを個人の幻想あるいは社会の共同幻想にとどめることなく、 ブランドにある種の社会的実在性ないしは必然的性格を与えている。 》 136頁
《 何ものも代わりにはなりえないつくりだされた意味世界は、当然ながらひとつの価値である。 》 181頁
《 しかし、本書で見たブランドの核心部分にある現実とは、形式がその身分を脱して実体を支配しあるいは人を動かすという、 いわば逆説的な現実である。その意味で、ブランドの現実は、価値通路モデルにはなじまないし、客観主義的理解にもなじまない。 》 201頁
昨日、冬用のコートを春先用に替えた。真冬用の靴下も収納。季節は移り、服装も変ってゆく。
彼岸の入り。朝、お墓参り。
午後、源兵衛川最下流部のヒメツルソバと一本松上流のカラーを駆除。一時間ほどで土のう袋一袋。今季の作業は終了。
夕刻、局地的な前線(!)の影響で通り雨。西は晴れている。
ネット、いろいろ。
《 高くて良いモノは、買って終わりではない。買うことがスタート地点。そこから、維持していくことがどれほど大変なことか、、、。 人間関係も同じこと。最高の出会いがあってもそれはスタート地点。どう関係を維持していくのかが難しいのだ。モノでも、人でも。 (小池一夫) 》 小池一夫
https://twitter.com/koikekazuo/status/841945284074692608
《 友達が言うてて妙に納得したのですが
確定申告が必要な職業の人ほど
確定申告に向いてない性格というお話 》 こまつ
https://twitter.com/komatsu0330/status/841909054461087744