多彩で賑やか

 鹿島茂「オン・セックス」文春文庫を読んだ。セックスにまつわる歴史上の人物の裏話に識者たちが薀蓄を披露する鼎談から今の風俗に関する実体験に基づく考察まで、じつに多彩で賑やかで愉しい。21世紀は「英雄色を好む」ような人物は出ないというが、そうだろうと思う。時代は変る。
 ス−パーのヤオハンは中国に進出してそれがもとで倒産したけど、その裏事情も暴露されていて(大した内容ではないけど)、やはりねえ、だったが、我が家のそばの潰れたヤオハン跡にはマックスバリューが開店している。昨夕買いものに行った時、レジの女性から「テレビ観ました」と言われる。まあ、悪いことはできないわあ。今、有線テレビのトーカイで週四回、K美術館と私の二十五分間番組を今月中放送している。参ったなあ〜。嬉しいなあ〜。

 書評のメルマガ塩山芳明「版元様の御殿拝見」結び。
「調べりゃすぐわかる時代だが、思いがけずに遭遇したいのが、若き日の恋人であり、版元様の個性溢れる御殿なのだ。」

 ブックオフ長泉店で二冊。淺岡敬史「ヨーロッパ 陶磁器の旅 トルコ・東欧篇」中公文庫1999年初版、岩井克人「資本主義を語る」ちくま学芸文庫1997年初版、計210円。