コロー展でもらってきたチラシにヴィルヘルム・ハンマースホイ展の「背を向けた若い女性のいる室内」1904年がある。まさかこんなに早く日本で観られるとは。とても嬉しい。キャッチコピーは「静かなる詩情」。ジョルジュ・ド・ラ・トゥール、カミーユ・コローと、静かで深い画家に続いてヴィルヘルム・ハンマースホイとは。西洋美術館、やるねえ。
この画家を知ったのは今年になってから。松浦寿輝「半島」文春文庫2007年で上記の絵が使われ、一目惚れ。巻末の説明。
「デンマークの画家ヴィルヘルム・ハメルショイは、オブジェと人物が謎めいた佇まいで凝固する、独創的な心象世界を創り上げた。(略)フェルメールにない北欧的な『魂の寒さ』に凍りついている。」
落穂拾いの毎日新聞記事。一昨日の「ひと」欄、上杉恵子の結び。
「かつてSF映画の舞台だった21世紀に入ったとたん、映画が20世紀ばかり向いているのが、気がかりだ。」