今朝、蒼天に純白の富士。麓は初霜。暦は「大雪」。寒いはずだ。
ライヴが無事終わった昨夜、帰りがけにブックオフ長泉店に寄る。吾妻ひでお「逃亡日記」日本文芸社2007年3刷、黒田杏子「俳句と出会う」小学館ライブラリー1997年初版、計210円。「俳句と出会う」……「俳句に出会う」でも「俳句に出合う」でもない。「俳句に」だと俳句という文芸を知る、という意味合いがある。「俳句と」だと一つの俳句という意味合いがある。「出合う」はモノが対象。「出会う」は人が対象。一つの俳句を通してその人となりを知る。だから「俳句と出会う」か。「現代俳人88人」が紹介されている。前田普羅の一句は今朝の情景のよう。
茅(かや)枯れてみづがき山は蒼天(そら)に入る
未知の俳人も何人か。
面会謝絶の戸を開けて冬がやってくる 住宅顕信(すみたく・けんしん)
冬日蹴るくびれのふかき勁(つよ)き足 篠原梵(しのはら・ぼん)
火の音や一切空(いっさいくう)のただ寒し 岸風三樓(きし・ふうさんろう)
昼過ぎ、林由紀子さんの師匠にあたる坂東壮一氏が来館。来客が途絶え、お二人突っ込んだ話をされる。