新たな出会い

 日曜日までの企画展のキャッチコピーは「新たな出合い」。昨日は「新たな出会い」があった。昨日午後沼津駅から南へちょっと歩いたさびれた商店街、アーケード名店街と沼津銀座を女友だちと漫遊。呼び名どおり子どもの頃はここが沼津市のみならず静岡県東部ピカイチの商店街だった。松菱デパートなんかもあった。今では見る影もなくはないコンクリート建築物を仰ぎ見仰ぎ見路地裏を歩いていたら、新装中の飲食店に突き当たった。重厚な板の引き戸の奥、工事中の店内を関係者の許可を得て見学。居合わせた発注者の方はこの遺体のような一帯を再活性化したくてこの店舗を開くと快く熱く語られる。私たちもこの地区が昭和建築遺産としてじつに魅力的だと応える。先週はご近所の昭和レトロのビルに入居している沼津美術研究所の所長と話をしたと伝える。名刺交換。この方、9つの会社を持っている。へえ〜。その後、セレクトショップを数日後に開く若い人や年配の店主の話を聞いてまわった。ここは面白い。壮大な落日の中の商店街。落日だからこそ影は深く輝くものがある。

 女友だちが昨日の成果=写真を送ってくる。コンクリ壁のトマソン物件からホーロー看板一杯の壁。マニア垂涎の物件だ。私はフィルムカメラで撮っているのでまだ撮り終わらず現像仕上がりは先の話。そういえば別の女友だちからの電話で昨日の開店準備中の彼は高校以来の友だちです、さっそく行ってみます、と彼女。世間は狭い。