矢崎存美『食堂つばめ』ハルキ文庫2013年2刷を読んだ。「食堂つばめ」のある街、そこは生と死の境にある臨死の場。
《 「ここはおそらく、生き返ることができる人が来る街なんです」 》 69頁
《 「お前の食欲は生死の一線をも超えるということだ。これもある意味『奇跡』だ」 》 56頁
ぼのぼのとした流れの先に暖かい感情が切々と湧いてきてしみじみ泣ける気持ちになる。よくこんな発想が浮かんだなあ。この設定で後は「ぶたぶた」同様、登場人物をいかようにも動かせる。
昨日古本屋と本屋の小説をよく目にすると話題にしたけど、食堂も目立つ。ブックオフには小川糸『食堂かたつむり』、群ようこ『かもめ食堂』などなど。矢崎存美には『キッチンぶたぶた』光文社文庫2010年がある。
ネットの見聞。
《 【男が本気でダイエットしたいなら】一度「女装」を体験してみよう。鏡の前の自分を見て、もっと服の似合う体型になりたい、もっと美しくなりたい、と思うらしい。 》
旧聞になるけど、毎日新聞6日の「仲畑流万能川柳」からひとつ。
《 ロシアでは向こう三軒領土なり 》