1969年のアジビラ(閑人亭日録)

 ネット遊覧で出合った一節。
《 だが考えてみれば、近年は脇道や寄り道もそうだが、道草を食うという言葉も聞かなくなっている。しかしそれは読書にまつわる必然的な行為であり、出来事のように思えるし、これからもそうした試みを続けていきたい。 》 「古本夜話1441 武井周作『魚鑑』と有隣堂
 https://odamitsuo.hatenablog.com/entry/2023/10/06/000000

 昨日知人夫妻との雑談で、「三島ゆかりの作家展」に展示する山藤章二の挿絵(1971年に「小説現代」に掲載された「三島・清住町 村岡荘」(元・廓))から1970年前後の学生運動が話題になった。机上には当時のアジビラのファイルが開かれている。当時活動家から手渡されたモノ。わら半紙にガリ版刷りという、今ではお目にかかれないシロモノが多い。一次資料として保管している。共産主義者同盟赤軍派のチラシは活版刷り。「1969,10,10」と私の書き込み(手渡された日)。2003年のK美術館の企画展「新宿・言葉・JAZZ 1966~1975」展で展示。そのキャッチ・コピー。
《 日本が若くて熱かった昭和40年代を、新宿とジャズと本をキー・ワードに振り返ります。30年の眠りを経て、今熱い息吹が 復活します。 》
 http://web.thn.jp/kbi/zz1.htm
 11月29日~12月3日に三嶋大社宝物館ギャラリーで開催する「三島ゆかりの作家展」は、その三島版かな、と気づいた。あれから二十年。もうひとつの総括というか。過去を振り返りながら前を向いて行くのかもしれない。