熱闘 審美書院(閑人亭日録)

 ヤフー・オークションに審美書院の美術本が二点出品された。初値は一千円。昨夜の九時と十時が終了予定。
 『日本名画百選』全2冊揃は93件入札、二時間延びて23時12分終了、70,000円。
 https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/s1133456542
 『支那名画集』全2冊揃は129件入札、日を越して終了、137,111円。
 https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/e1133459687
 入札を追わずにとっとと寝てよかったわあ。それにしても騰がり過ぎ。熱い闘いだったようだ。私ならさっさと降りる。いつだったか、審美書院『浮世絵派画集』全五冊も高騰。そんなに騰がってどうするの? 審美書院の出版物に興味はあるが、『浮世絵派画集』『支那名画集』は興味がなく、もっていない。すべての本を蒐集するというのは、物欲に取り憑かれた行為だと思う。研究者ならば必要不可欠かもしれないが。私のような市井の愛好者は、完集には縁がない。それにしても、審美書院は熱い。
 七万円・・・一般画家が貸画廊でつける一枚の絵の希望小売価格に較べて何と割安なのだろう。美術画集という本の形態があまりに安く見られている。本に挿入された緻密極まりない古典作品の複製多色摺木版画が何点もある画集が、七万円とは。彼我の価値観の隔たりを痛感。