「つむじ風食堂の夜」

 昨日買った吉田篤弘つむじ風食堂の夜ちくま文庫を読む。薄くて読みやすい本なのですぐに読み終えた。今読んでよかった。今の私にほっと寄り添ってくれる温かい物語だった。
「食堂に集う人々が織りなす、懐かしくも清々しい物語。」
 裏表紙のこの紹介文がすべてを言い表している。生きるのが面倒だな、と凹んでいたときにそっと慰撫してくれる本のひとつだ。最初の一行で女友だちのの好みだろうと思ったところへ当人来館。少し読み、「好み」と。やはりね。贈呈。

 ブックオフ長泉店の105円棚に半額棚の文庫本がどっさり引っ越してきた。いやあ大変うれしい。芦辺拓「時の密室」講談社文庫2005年2刷、江國滋「落語手帖」ちくま文庫2005年初版、小沢昭一「ぼくの浅草案内」ちくま文庫2001年初版、鹿島茂「パリの王様たち」文春文庫1998年初版、九條今日子ムッシュウ・寺山修司ちくま文庫1993年初版、道尾秀介「向日葵の咲かない家」新潮文庫2008年初版、北村薫宮部みゆき・編「名短篇、さらにあり」ちくま文庫2008年初版、計735円。「名短篇、さらにあり」で読んだのは島崎藤村或る女の生涯」だけ。他の短篇は全く知らない。お宝発掘だ。