酒盃

 大阪堺市の方から北一明氏の酒盃の感想メール。一部を紹介。

「小品といえあれだけの技量、とりわけ隠しおおせない稀有のセンスを持ちながら、一方で昨今の氏への評価を対照させるにつけ、尚一層、現今の我が国陶芸界の水準を推して知るべき状況、仕方が無いと言ってしまえばそれまでで、現今どころか、深くは人の性にもその根源ある顛末、なんとも言葉の無い心境に御座います。」

「まず間違いなく昨今の陶芸の全てを見切ってこそのあのアプローチ、しかももって生まれた天性の感性とそれを磨きに磨いてたどり着いた境地にて作陶なされたその結実、私は本当に幸せの事と存じます。」

「あんな酒盃のどこが、とまず恐らくは巷の殆どの陶芸数寄は口を揃えることでも御座いましょうが、倣岸をお許し願えれば、むしろ真逆にあれ以上の労作は何気に当面不世出といっていいのではないかとさえ思わずにいられません。」