昨夕帰りがけにブックオフ長泉店で三冊。ホルヘ・ルイス・ボルヘス、マルガリータ・ゲレロ『幻獣辞典』晶文社 1984年17刷、加藤周一『ある晴れた日に』岩波現代文庫2009年2刷、カルヴィーノ『むずかしい愛』岩波文庫1999年 2刷、計315円。
昨夜は「 Old-Time Klezmer Music 1912-1926 」と副題のあるCD『 Jakie 'Jazz em up 』を聴いた。ズバリ大正時代の録音だ。何人かのユダヤ人音楽研究家は、クレズマー音楽の黄金時代とみなしているとか。クレズマーは、東欧ユダヤ人(アシュケナージ)の結婚式やお祝いの席で演奏される音楽。となると次は北アフリカ〜アラブのユダヤ人(セファルディー)音楽か。
丸谷才一『月とメロン』文春文庫2011年初版を読んだ。軽妙な雑文(エッセイ)と云ふものだらう。蘊蓄満載。蘊蓄? 博覧強記とは違うな。大人の愉しみ方。
《 「委員会とは、1人分の仕事をしている12人のことである」
《 「委員会とは、脳はないが、胃袋は12ある唯一の生き物である」 》
《 わたしは志賀直哉『暗夜行路』を読んだとき、あのプロローグに閉口して、これは駄目な小説にちがひないと思つたが、果して予感は的中した。ズバリでした。 》「強盗の十則」
あの小説では、「豊作だ」と喜ぶ場面だけがやけに心に残っている。
《 わたしは会社員になったことが一ぺんもないのですが、そのせいでよかつたことが二つある。
(1) 満員の通勤電車に乗らなくてすむ。
(2) バッジをつけなくてよい。 》「ネクタイとバッジ」
同じだ。
《 「いつもおなじほめられかたをするのは、実は、これ以外にほめようがないからなのだ」 》「出版社の社史」
よくわかる。
《 世界中が、色事にかけてはフランス人にはかなはないと劣等感にひたつてゐる。なにしろアメリカの新聞には、「フランスの政治家で愛人のいない者は、複数の仕事を同時にこなせない奴と見られる」といふ冗談が載るんださうだ。 》「陰謀理論のこと」
ネットの拾いもの。
《 自動車税のお知らせが家に届いた。裏を見たら、
中古車買取のガリバーの広告がついてた。 》
《 本を読む男に対するイメージBEST5は下記の通り。
1位 知的
2位 思慮深い
3位 真面目
4位 ユーモアがある
5位 仕事ができそう
「本を読むだけの男はつまらないけれど、本も読む男は最高にセクシーでかっこいい」 》
私に即していえば、ウソだろう。