『ポロポロ』(閑人亭日録)

 田中小実昌『ポロポロ』中央公論社昭和五十四年五月二十日発行、表題作「ポロポロ」を読んだ。

《 こんなふうに、記されたことでは、異言には、こういう意味があったというような場合がそれこそ記されているが、実際には、口ばしっている本人にも他人にも。 わけのわからないのがふつうではないか。うちの教会のひとは、異言という言葉さえもつかわなかった。ただ、ポロポロ、やっているのだ。
  このポロポロは、一木さんの口ぐせ(?)だった。ポロポロのもとは、使徒パウロだろう。一木さんは、パウロ先生の霊に、いつもゆさぶられていたかもしれないけど、 これは、やはり祈りのとき、ぽろぽろ、と一木さんの口からこぼれ出たものにちがいない。 》 11-12頁

《 オリブ山(ゲッセマネ)で、イエスはこう祈った、と聖書には記されているが、実際に、そのとき、イエスの口から出た音は、言葉ではなく、ただのポロポロだった のだろう。 》 13頁

  七短篇収録の初篇「ポロポロ」は、大正十四年生まれの主人公が中学生の時の話。これから時代が進んでいくようだ。帯の文。

《 初年兵として中国戦線にかり出された体験を、独自の感性と思考でとらえ、現代小説に新分野を拓く野心作。 》

 きょうはこの一篇だけ。

 ネット、うろうろ。

《 This 'impossible' crane shot from Mikhail Kalatozov's SOY CUBA (1964) might be the greatest one shot scene of them all. 》 All The Right Movies
https://twitter.com/ATRightMovies/status/1591838299743830016

《 1970年代、少女マンガに何が起こったか 》 経済産業省
https://artsandculture.google.com/story/_gVhpN5-FcNsiA?zx=dkre1r10a3lj

《 💃💃権力から情報をもらうために記者クラブを結成するのではなく💃💃 》 buu
https://twitter.com/buu34/status/1591956116917092352

《 反社カルトと握った人物が
  まるで何事もなかったかのように
  いまも政権与党の政策責任者という要職にあり
  何事もなかったかのように改憲の旗を振る。
  この異常性こそがニュースであり
  それを書くのが報道だ。
  何事もなかったかのような記事。
  自民党の広報だ。
   ※記事は共同 》 東京新聞労働組合
https://twitter.com/danketsu_rentai/status/1591763586556530690

《 まずはカルトの応援で得た議席なのだから、議員辞職すべし。有耶無耶にして、無かったことにするいつもの自民党の手段をもう見過ごしてはいけない。 モラルが破壊される。 #NewsPicks 》 平野啓一郎
https://twitter.com/hiranok/status/1591977433455960065

《 「結局、成功とは苦難を乗り切ることなのだ」(本書より)。 》 マイケル・ケイン『わが人生。』
https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-781704-1

『この国の戦争』七(閑人亭日録)

 奥泉光加藤陽子『この国の戦争  太平洋戦争をどう読むか』河出新書二○二二年六月三○日初版、「III 太平洋戦争を「読む」」を読んだ。

《 奥泉 この第III部では、手記や日記、文学作品などを取り上げてみたいと思います。 》 209頁

《 加藤 太平洋戦争を理解するのに適した文学作品は何だろうかと考えると、まずは大岡昇平『レイテ戦記』、田中小実昌『ポロポロ』、奥泉光さんの 『浪漫的な行軍の記録』の三冊。そして大江(健三郎)の『芽むしり仔撃ち』(一九五八年)だと思います。 》 269頁

 「三冊」は本棚にある。未読。他にも読まねば、読みたいと思う本がどっさり。参ったなあ。
 『この国の戦争』読了。じつに良い対談本だ。なぜ戦争を始めたのか、モヤモヤとしていたものが次第に晴れてきた。再読必至だ。

 朝、源兵衛川の月例清掃へ。帰宅。ぐったり。
 午後、雨。二時間ほど寝る。疲れが取れた気分。

 ネット、うろうろ。

《 三島、楽寿園菊まつりをぶらぶら 》 Koichi Kawakami, 川上浩一
https://twitter.com/koichi_kawakami/status/1591323563138908161

《 冷凍うどんの美しさにふと気づく 》 スズキナオ
https://twitter.com/chimidoro/status/1591365585874849792

《 杉並区役所「ハラスメントゼロ」岸本区長が宣言: 日本経済新聞 》 岸本聡子オフィス広報
https://twitter.com/satokokishi2022/status/1591224593469308930

《 ナウシカ、試しに英語版で聞いて唖然、まるで小学生向けみたいな浅すぎるスクリプト腐海はJungleじゃないだろ😠もっと日本語スクリプト背景となる意味を 理解しろよ。そんな浅はかな世界観で育つから、名画にペンキかけたり、額を貼り付けたりする環境運動バカが育つんだよ。 》 m-take
https://twitter.com/takeonomado/status/1591420295268925440

《 これは本当に危険な傾向。お願いベースであろうと、自衛官が敷地外での民間人の行為に何かを申す権限はない。軍事が優先される風潮が強まると、軍が言うことを 聞かない方がおかしいという論説も出てくるが、法で与えられた任務しか軍は出来ない。そして報道の自由が保証されない国は必ず腐敗する。 》 鈴木誠北海道新聞記者
https://twitter.com/makomakoszk/status/1591356405390659584?cxt=HHwWgMDS5YSO0ZUsAAAA

《 ほとんど役にたたなかったアプリCOCOAの開発費は約3億9千万円はこれでパー。人件費、運用費はいくらかかったのか?   まったくひどい話だが、ところで「東京オリパラ観客向けアプリ」開発費約73億円の方はどうなったんだ?客はほとんど来なかったわけだが。 》 清水 潔
https://twitter.com/NOSUKE0607/status/1590947424096653312

《 「代議士の妻たち」ならぬ「代議士の女婿となった官僚たち」を読みたい

  加藤六月の女婿・加藤勝信(大蔵省)
  吹田晃の女婿・西村康稔通産省
  葉梨信行の女婿・葉梨康弘警察庁
  etc 》 urbansea
https://twitter.com/urbansea/status/1591393019869396992

『この国の戦争』六(閑人亭日録)

 奥泉光加藤陽子『この国の戦争  太平洋戦争をどう読むか』河出新書二○二二年六月三○日初版、「II なぜ始めたのか、なぜ止められなかったのか」を読んだ。 じつに複雑な開戦までのいきさつ。

《 奥泉 冷静に考えていくと、変な言い方ですが、開戦は仕方ないと言えるかもしれません。勝算は零ではなかったわけですから。しかし、サイパン 陥落でどう考えたって負けである。少なくとも開戦時に想定されていた「勝ち」の可能性は零になった。あそこでやめなければいけないわけです。全員がもう勝ち目はないと 考えていた。しかしそれから一年以上続けてしまう。
  加藤 長いですよね。
  奥泉 亡くなった方はそれ以降の方が多いですよね。
  加藤 一九四四年以降の戦死者が圧倒的に多いのです。むごいことです。もはや近代戦とは呼べない代物でした。 》 176-177頁

 昨日奥野淑子さんの木口木版画を見に来訪された知人女性から今朝、メール。「大岡信さんの評論のおすすめはなんでしょうか?」
 返事を送信。

  『肉眼の思想』1969刊は、新刊で読み、それから何度か再読しています。
  文庫本もありますが、『著作集 第十一巻』1977年刊が読みやすいと思います。
  もっておりますので、いつでもお貸しできます。その巻末の文章から。

《 時評をやっていていつでも感じるのは、時評は相手に調子を合わせながら、自分の言いたいことも言わなけりゃならないこと。つまり、自分と全く異質なものに ぶつかっても、とにかく相手を受け入れた上で、相手と自分との関係を測りながら、自分自身を見失わずに何か言う、という操作が常に必要だということです。 芸術批評の場合にもそれは非常にあったわけです。 》 561頁上段
《 物の最も裸な姿を見るためには、肉眼つまり裸な眼を持たなきゃね。現象に流されずに事物の最も核心に潜むものを見ることができれば、これは一番強いと。 》 562頁上段

 一年後に企画展をするギャラリーを予約。やれやれ。展示のみ。販売はしない。

 ネット、うろうろ。

《 ずーーーーっと言いたかったのですが「お金を稼いだ時」と「使う時」の両方で税金取るってさすがにズルくないですか。 》 いし🏔️相続行政書士
https://twitter.com/Isimasa_blog/status/1590812541097123841

《 ある主張に対して「必ずしもそうは言えない」と言って飲み込まれまいと自分を守るのをやめて、それとは関係なく「別の地平」をつくろうとすれば、人生は開けます。 》 千葉雅也
https://twitter.com/masayachiba/status/1591206405566263296

《 東北の男性と結婚した外国人女性たちの経験。「不可視化」の理由と託された言葉の数々。#移住女性の声を聴く/ 望月優大 》 ニッポン複雑紀行
https://www.refugee.or.jp/fukuzatsu/hirokimochizuki12

《 教団関連の訓練校にODA 外務省、アフリカで 》 JIJI。COM https://www.jiji.com/jc/article?k=2022111101086&g=pol

《 葉梨大臣発言への腹の底からの怒りが伝わってくる
  (2022.11.11衆院法務委員会/鎌田さゆり議員) 》 𝐄𝐌𝐈𝐋
https://twitter.com/emil418/status/1590999842805153793

《 国会議員(特に自民党)の秘書って、不祥事の際に責任をかぶるのが仕事なのかと常々思う。 》 わっしー💙💛
https://twitter.com/club_kens/status/1591380324688482306

《 国民に不快な思いをさせて辞任なら、全ての自民党議員が該当する。どんどん辞めていただきたい。 》 🏕インドア派キャンパー 📣ⒻⒸⓀⓁⒹⓅ🔥
https://twitter.com/I_hate_camp/status/1591027713795821570

『この国の戦争』五(閑人亭日録)

 奥泉光加藤陽子『この国の戦争  太平洋戦争をどう読むか』河出新書二○二二年六月三○日初版、「II なぜ始めたのか、なぜ止められなかったのか」を少し読んだ。

《 加藤 軍部というものが、度しがたい集団だということは、次のような内部資料からも察せられます。(引用者・略)もし、レイテ島などフィリピン 決戦に敗北すれば、どうなるか。その最悪予想は、このようなものでした。だから、フィリピン決戦で敗退しても、講和を乞うてはならず、絶望的でも本土決戦を挑む、との 結論が導かれています。
  奥泉 戦争の敗北が、体制の変革にとどまらず、民族の滅亡、国民の殲滅(せんめつ)とただちにイメージされる。それも国家と国民のあいだに社会と いうものがなくて、国家に直結する国民しかいないからですよね。 》 147-148頁

《 加藤 私の書いたものからの引用で恐縮しますが、「歴史と国と自己を同一化させ、自らが新しい歴史にたちあうとの自己イメージをもつ者に、 もっとも近く寄り添っていたものが軍の歴史認識であった」ということです。
  奥泉 軍が戦争によって歴史を切り開いていくのである、と。(引用者・略)軍とともに自分たちが歴史の先頭に立つことを期待する。 》 150頁

《 奥泉 では、いよいよ話を日米開戦に進めます。(引用者・略)
  加藤 結局、もう一つ、戦争を始めることで、最初の戦争を解決してしまおう、との発想が出てきていました。(引用者・略)彼らの頭の中では、 あくまで更なる二正面作戦を強いられる、という認識ではなく、長期消耗戦を戦うための「先手」なのです。 》 152-153頁

《 加藤 独ソ戦をやらせておけば、また日中戦争をやらせておけば、英米側としては、当面自分たちの血が流れない。
  奥泉 なるほど。そういう国際政治の力学のなかで日本は南進に突き進んだ。そこに読み違えがあって、アメリカはそんなには制裁してこないだろう と、踏んでいた。逆にアメリカは制裁をしても日本は戦争をしかけてこないだろうと。双方ともに読み違えですね。 》 159頁

 ネット、うろうろ。

《 人は必ずしも、十分な情報が与えられたなら合理的に行動するわけではない。人を動かすのはもっと深いレベルでの合理性と不合理の絡み合いである。 》 千葉雅也
https://twitter.com/masayachiba/status/1590970523605143552

《 愚かである、というのは法則から外れること。愚かさは輝く。 》 千葉雅也
https://twitter.com/masayachiba/status/1590972916564647939

《 その意味で、フリーランスやYouTuberにも記者会見を自らオープンにした岸本聡子杉並区長@satokokishimotoは新しい流れを作っている。象徴的だったのは 岸本区長が就任記者会見で語った「情報公開はみんなの力になる」という言葉。ようやく普通の政治家が出た。安全地帯に逃げ込んでいる政治家は最悪。 》  畠山理仁(はたけやまみちよし)
https://twitter.com/hatakezo/status/1590413834795520001

《 >いずれ皆くたばるのだから、という発想は無いのか。

  「無い」。誰も考えてない。今だけ、自分だけ。いっそ死ぬなら道連れと思っている。そこが現代の極めてまずいところ。 》 蕩尽伝説
https://twitter.com/devenir21/status/1590555764955176961

《 これは拡散 》 桃太郎+
https://twitter.com/momotro018/status/1590627632563261440

《 ご報告です。

  森友学園を巡る公文書改ざん問題で、亡くなった赤木俊夫さんを「つるし上げた」などと報道され名誉を傷つけられたとして、小西洋之参議院議員と私が産経新聞社と 記事を寄稿した作家の門田隆将氏を相手取った裁判の判決が本日午前、東京地方裁判所で出されました。 》 杉尾ひでや 参議院議員 長野県選出
https://twitter.com/TeamSugioHideya/status/1590206767119863810

《 ネトウヨ裁判

  勝-負
  山崎雅弘-竹田恒泰
  香山リカ辛淑玉-石井孝明
  伊藤詩織-杉田水脈・山口敬之・大澤昇平
  辻元清美-阿比留瑠比
  有田芳生-加藤清隆・桜井誠橋下徹
  室井佑月ほんこん
  小西洋之&杉尾秀哉-門田隆将 ←昨日
  伊藤詩織-はすみとしこ ←今日

  そんな日本の法が嫌なら移住しろや 》 愛国心の足りないなまけ者
https://twitter.com/tacowasabi0141/status/1590665632810684417

《 自民党の日本国民に対する殺意があまりにも高過ぎる。

  本当にこれだけ増税されたら、ただえさえ物価上昇で困窮している日本国民の生活がもたない。 》 大神
https://twitter.com/ppsh41_1945/status/1590616740521992193

『この国の戦争』四(閑人亭日録)

 奥泉光加藤陽子『この国の戦争  太平洋戦争をどう読むか』河出新書二○二二年六月三○日初版、「II なぜ始めたのか、なぜ止められなかったのか」を少し読んだ。

《 加藤 南に眼が向くと、南方地域の植民地の宗主国は、フランス、イギリス、オランダである。これらの宗主国と対抗できるのは、ドイツである。 だからドイツと同盟を結び、一九三八年九月から始まっていた第二次世界大戦がドイツの完勝で終わらないうちに、大戦の分け前をドイツに対して主張しておこうという考え でした。(引用者・略)日本はもちろん、大戦に参戦していませんでしたから、まだ参戦していない日本が、ドイツに敗北した宗主国がもっていた南方の分け前を奪おうとする時、どうすれば可能か。 》 136頁

《 加藤 はい。ドイツの完勝で第二次世界大戦が終わってしまうという怖れが強かったのだと思います。強い国と同盟を組んでアメリカに対抗したい、 というよりは、南方の植民地の処理に興味があった。ドイツを牽制するための三国同盟ですね。
  奥泉 「大東亜共栄圏」もドイツを牽制すべく唱えられたのだと。 》 137頁

《 奥泉 三国同盟というと、これまでなんとなく、ドイツが勝ちそうだから勝ち馬に乗ろう、みたいなイメージでかたられてきた。しかしそんな単純なものではない、と。ドイツを牽制しつつ南方地域のブロック化を推し進め、資源の獲得を効率よく行うためには、ドイツと同盟を結ぶのはいいというわけですね。 》  138頁

《 奥泉 この背景を知っておくと、日中戦争の「新しさ」の意味が少しわかりますね。ようするに、一九世紀的な感覚では、国家は欲望のままに戦争をしてよかったんだけど、第一次世界大戦後は、パリ不戦条約などを経て、それが許されなくなった。戦争が禁止された時代の戦争、だいぶ日中戦争の姿が見えてくる気が します。 》 141-142頁

《 奥泉 日中戦争はもっと早く終わらせるはずだったけれど、うまくいかなかった。 》 142頁

《 加藤 やはり道理のない戦争、満州奪取が元にあるので、相手国の人心を収攬(しゅうらん)できないのですね。これは太平洋戦争になってからの 話ですが、戦争が長く続きますと、敵国の出方というのでしょうか、相手国の政治家が考えることについて、日本の国民の中で的確な判断がつかなくなります。 》  143-144頁

 ネット、うろうろ。

《 3Dプリンターの力で金印を現代的な姿にしてやりました 》 まこ
https://twitter.com/MakoTr_315/status/1590428012985856000

《 エモや共感や優しさやかわいさを強調する今風の売れ筋アートなんて倫理の撤退戦だとは思ってる。力が迫ってきたときになんの抗力も持たない、それどころか 簡単に寝返るだろう 》 大きな夢・小さなお葬式・口には出せなかった恋
https://twitter.com/hasegawa_fusao/status/1590503336545226753

《 予備校の先生が話してくれた、浪人時代ゴキが石鹸かじるから銭湯に預けたんだけど夜中目を覚ますとゴキが踵をかじってるのに気がついて観念して石鹸はゴキのもの として置いておくことにした、っていうエピソードを思い出した 》 階段巡りツイッター
https://twitter.com/kaidanmeguri/status/1589822553643966465

《 「死刑のハンコ」に隠れていますが「外務省と法務省は票とお金に縁がない。外務副大臣になってもお金は儲からない」も大問題の発言です。何せこれ 「他の大臣、例えば財務大臣ならお金が儲かるんですか?それ収賄ですよ。貴方はそれを取り締まる立場ですよね?」となりますから 》 米山 隆一
https://twitter.com/RyuichiYoneyama/status/1590476908843925506

『この国の戦争』三(閑人亭日録)

 奥泉光加藤陽子『この国の戦争  太平洋戦争をどう読むか』河出新書二○二二年六月三○日初版、「II なぜ始めたのか、なぜ止められなかったのか」を少し読んだ。

《 加藤 以上をまとめますと、満蒙とは、南満州と東部内蒙古を合わせた地域を日本やロシアが名付けた地域概念でした。ですから、日本側の 外交記録上で満蒙が登場するのは、第三回日露協約以降の一九一二年、まさに大正初年以降のことになります。
  奥泉 ようするに、ロシアと日本が談合して分割したと。まさに帝国時代の列強の典型的なやり方だ。 》 87頁

《 奥泉 つまり日露戦争の真の目的は、利益線である朝鮮半島保全にあるんだけれども、それでは諸列強に味方してもらえないので、満州を 持ち出したというわけですね。 》 88頁

《 奥泉 謀略でもって満州の直接支配を推し進めようという意思が露骨に示されている。
  加藤 そうです。この手紙が書かれた後、実際に関東軍の謀略によって張作霖は一九二八年六月四日に爆殺されました。 》 96頁

《 奥泉 旧体制を打破するとか、理念はかっこいいですが、本音というか、リアルな戦争の目的はあくまで華北を日本の支配下に置くことにある。 (引用者・略)
  加藤 満州国ができてすぐの頃は、財閥を満州に入れないなど関東軍が息巻いたことは、前にもお話ししましたが、この頃には、財閥系企業が名を 連ねて、中国への経済進出を強めるようになっていたのが実態です。
  奥泉 日本としては、とにかく中国全体を自分の経済ブロックに取り込みたいわけですね。財界、官界こぞって軍の方針に乗っていく。 》 128頁

 お掃除を終え、勢いで源兵衛川上流部、蓮馨寺向かいの岸壁のヒメツルソバを抜く。ここは川幅がで狭く、流れが速い。やっと水位が減った。といっても膝上まで沈む。 足取り慎重に、たった一株を抜く。戻る。やれやれ。水の冷たさに気づかなかった。
 午後、カンボジアから一時帰国したJICA教育政策アドバイザー松田徳子さんの講演会へ。久闊を叙す。カンボジアの教育の現状や世相など、マスコミなどでは 得られない情報に驚く。それにしても十四年前、初めて彼女を源兵衛川などへ案内した。それが、その後の活動の起点となった、と彼女。

 ネット、うろうろ。

《 新規感染者:83,252人
  死者:105人
  死者数が100人超えるのはたいへんな事態。

  第7波の立ち上がりの7月13日
  新規感染者:94,474人
  死者:31人
  死者数が100人超えたのは
  7月26日
  新規感染者:196,402人
  死亡者:115人

  ざっと考えて、今、7月の基準で1日の感染者20万人くらいいると思います。 》 Koichi Kawakami, 川上浩一
https://twitter.com/koichi_kawakami/status/1590156342169595904

《 第8波の入り口でこの数字。
  第8波、行動制限なしで乗り切れると思えません。
  マスクとうがい、鼻うがいはしっかりと。
  #検査とマスクと換気と鼻うがいは大事
  #PCR検査と治療薬提供の拡充を求めます 》 Koichi Kawakami, 川上浩一
https://twitter.com/koichi_kawakami/status/1590158056071258112

《 戦争の不安の時代に求められる新しい考え方/柳澤 協二(NPO法人国際地政学研究所 理事長 ) 》 市民連合
https://shiminrengo.com/archives/6169

《 これです。「あの看板だと誤解する」と、まるで当たり前のように言うが、あの看板で座り込みが連続して行われてないと変な解釈をしたのは、ひろゆきが世界初。 基地賛成派も米軍も右翼もみんな「座り込み」だと普通に了解していました。 》 C.R.A.C.
https://twitter.com/cractyo/status/1589633794721853440

《 自民党は逃げ切る気ですよ。いつものこと。統一教会と組んでいれば選挙も勝てるでしょう。逆に切り捨てたらどうなるかわからない。 》 中野 昌宏
https://twitter.com/nakano0316/status/1590135039689633792

『この国の戦争』二(閑人亭日録)

 奥泉光加藤陽子『この国の戦争  太平洋戦争をどう読むか』河出新書二○二二年六月三○日初版、「1 太平洋戦争とは何かを考えるために」を読んだ。

《 加藤 明治維新が一八六八年とすれば、太平洋戦争の敗北まで七七年が経過していた。このくらいの時間のスパンというのは、一つの制度の合理性の 薬が効いている時間ではないでしょうか。ある時期には有効な合理的な制度として作られて、その時分には最適解だったものが、七○年を過ぎると崩れてくる。現在が 一九四五年から七七年だとすると、また一つの戦後体制の終わりに当たっているのかなと思います。 》 39頁

《 奥泉 そもそもは、意地や功名心のような武士的なエートスを排除して、近代的な軍隊組織のなかで動く人間の、ごく基本的なモラルを謳っていたのに ……。
  加藤 そうです。将兵の徳目なのです。軍人勅諭でいえば、信義の項に入っていたのが、忠節に入ってしまう。教育勅語でいえば、「父母に孝に」 の前に「皇室に忠に」などという註釈が入ってしまう。軍人勅諭教育勅語、この二つの天皇の言葉が、時代とともに暴走する。二つの勅語ともに、天皇に代わって政治責任 を負うはずの国務大臣の副署がない。(引用者・略)特別なこの二つの勅語に関しては、責任を負うべき主体がないのです。陸海軍大臣や文部大臣が、勅語を読み解くと いった形式で、時々の解釈を「謹解」という形で自分に都合のよいように国民に伝えてしまう。
  奥泉 「軍人勅諭」元来の性質はそうではないにしても、「教育勅語」との組み合わせ、あるいは解釈の積み重ねによって、一種の天皇教の聖典とも いう宗教テキストになっていく。このことが日本社会のシステムにとって決定的な意味をもったということですね。 》  49頁

 じつに興味深い分析がなされている。

 東京新聞連載、田家秀樹「80年代ノート 花開いたJ─POP」20回冒頭。

《 後に「名盤」と呼ばれるアルバムは必ずしも「売れた」アルバムとは限らない。
  その時代には誰も思いつかなかった、やれなかった「実験性」と「先取性」の産物。 》

 音楽のみならず、数々の表現作品がそうだろう。北一明の焼きものなどその典型。つりたくにこも。そんな作品の出現に立ち会うことができたのは僥倖だった。

 朝、奥のお寺の庫裡へ行き、昨日話題の木版画を借りる。近くのカメラ店へ運び、複製を依頼。それにしても作者の名前をまだ知らない。作品がすべて。
 月食。赤味を帯びた月。

 ネット、うろうろ。

《 札幌で綺麗な彩雲が見られました!!
  #彩雲 #無加工 》 星井さき
https://twitter.com/hoshiisaki72/status/1589083155478478848

《 画家や作家が制作途中の作品の品質をAIに判定させて、その数字を見ながら作品を修正して仕上げていく時代が来るのだろうな。なんというディストピアだ。 》  森岡正博
https://twitter.com/Sukuitohananika/status/1589624875244982272

《 無意識はことごとく意識化されるべきだという考えは、言うまでもなく無理筋である。非言語芸術はことごとく言語化されるべきだという考えもまた無理筋である。 あるいは、詩や神話的思考を近代的な論理的思考に翻訳しようという試みもおなじ。互いに翻訳しえない複数のロジックをわれわれは生きている。 》 中島 智
https://twitter.com/nakashima001/status/1589714182882349056

《 複数のロジックには、それぞれに必要性があり一長一短がある。これらのあいだに貴賤もなければ優劣もない。論文が小説より高尚なわけではないし、それら言語芸術もまた、美術のような非言語芸術よりも優れているわけでもない。それらは互いに翻訳できない。つまり、ロジックが異なるので比較できない。 》 中島 智
https://twitter.com/nakashima001/status/1589717079921680384

《 今日はこれでした。第2弾です。昨日の話は安倍晋太郎さんに絡む件でしたが、この記事は安倍晋三さんに関する特ダネです。 》 山口一臣
https://twitter.com/kazu1961omi/status/1589775277856821249

《 難しい話ではない。統一教会の教義で憲法改正したら、日本国全体があの教団内みたいになるということやんか。 》 中野 昌宏
https://twitter.com/nakano0316/status/1589612339212750848

《 なぜ誰かを嘲笑する社会になったのか? 「あざ笑うスタンスが最も安全」という見方も/小長光哲郎  》 AERAdot.10th
https://dot.asahi.com/aera/2022110400024.html?page=1

《 ちなみに「トリクルダウン」を前提にした景気振興策の淵源は小泉内閣竹中平蔵

  それを第二次安倍政権がMMTと組み合わせて、新産業無しの見せかけ成長(例:日銀による株価の吊り上げ)でも景気は良くなると信じて再開発展させた

  結果はシャブ中みたいな財政と経済が残りました

  ボロボロになった 》 James F. ガメ・オベール
https://twitter.com/gamayauber01/status/1589522411418177536

《 【無期限に原発動かす経済産業妨害省】原発を60年超まで動かそうとする経産省原発停止期間を「運転期間外」とする。こうしておいしい天下り先に電力オルガルヒの地域独占を残すだけでなく、日本全体を危険に陥れて、時代遅れの原発でエネルギー転換を妨害する。犯罪官庁だ。 》 金子勝
https://twitter.com/masaru_kaneko/status/1589783929086955521