奥泉光・加藤陽子『この国の戦争 太平洋戦争をどう読むか』河出新書二○二二年六月三○日初版、「1 太平洋戦争とは何かを考えるために」を読んだ。
《 加藤 明治維新が一八六八年とすれば、太平洋戦争の敗北まで七七年が経過していた。このくらいの時間のスパンというのは、一つの制度の合理性の 薬が効いている時間ではないでしょうか。ある時期には有効な合理的な制度として作られて、その時分には最適解だったものが、七○年を過ぎると崩れてくる。現在が 一九四五年から七七年だとすると、また一つの戦後体制の終わりに当たっているのかなと思います。 》 39頁
《 奥泉 そもそもは、意地や功名心のような武士的なエートスを排除して、近代的な軍隊組織のなかで動く人間の、ごく基本的なモラルを謳っていたのに ……。
加藤 そうです。将兵の徳目なのです。軍人勅諭でいえば、信義の項に入っていたのが、忠節に入ってしまう。教育勅語でいえば、「父母に孝に」 の前に「皇室に忠に」などという註釈が入ってしまう。軍人勅諭、教育勅語、この二つの天皇の言葉が、時代とともに暴走する。二つの勅語ともに、天皇に代わって政治責任 を負うはずの国務大臣の副署がない。(引用者・略)特別なこの二つの勅語に関しては、責任を負うべき主体がないのです。陸海軍大臣や文部大臣が、勅語を読み解くと いった形式で、時々の解釈を「謹解」という形で自分に都合のよいように国民に伝えてしまう。
奥泉 「軍人勅諭」元来の性質はそうではないにしても、「教育勅語」との組み合わせ、あるいは解釈の積み重ねによって、一種の天皇教の聖典とも いう宗教テキストになっていく。このことが日本社会のシステムにとって決定的な意味をもったということですね。 》 49頁
じつに興味深い分析がなされている。
東京新聞連載、田家秀樹「80年代ノート 花開いたJ─POP」20回冒頭。
《 後に「名盤」と呼ばれるアルバムは必ずしも「売れた」アルバムとは限らない。
その時代には誰も思いつかなかった、やれなかった「実験性」と「先取性」の産物。 》
音楽のみならず、数々の表現作品がそうだろう。北一明の焼きものなどその典型。つりたくにこも。そんな作品の出現に立ち会うことができたのは僥倖だった。
朝、奥のお寺の庫裡へ行き、昨日話題の木版画を借りる。近くのカメラ店へ運び、複製を依頼。それにしても作者の名前をまだ知らない。作品がすべて。
月食。赤味を帯びた月。
ネット、うろうろ。
《 札幌で綺麗な彩雲が見られました!!
#彩雲 #無加工 》 星井さき
https://twitter.com/hoshiisaki72/status/1589083155478478848
《 画家や作家が制作途中の作品の品質をAIに判定させて、その数字を見ながら作品を修正して仕上げていく時代が来るのだろうな。なんというディストピアだ。 》 森岡正博
https://twitter.com/Sukuitohananika/status/1589624875244982272
《 無意識はことごとく意識化されるべきだという考えは、言うまでもなく無理筋である。非言語芸術はことごとく言語化されるべきだという考えもまた無理筋である。 あるいは、詩や神話的思考を近代的な論理的思考に翻訳しようという試みもおなじ。互いに翻訳しえない複数のロジックをわれわれは生きている。 》 中島 智
https://twitter.com/nakashima001/status/1589714182882349056
《 複数のロジックには、それぞれに必要性があり一長一短がある。これらのあいだに貴賤もなければ優劣もない。論文が小説より高尚なわけではないし、それら言語芸術もまた、美術のような非言語芸術よりも優れているわけでもない。それらは互いに翻訳できない。つまり、ロジックが異なるので比較できない。 》 中島 智
https://twitter.com/nakashima001/status/1589717079921680384
《 今日はこれでした。第2弾です。昨日の話は安倍晋太郎さんに絡む件でしたが、この記事は安倍晋三さんに関する特ダネです。 》 山口一臣
https://twitter.com/kazu1961omi/status/1589775277856821249
《 難しい話ではない。統一教会の教義で憲法改正したら、日本国全体があの教団内みたいになるということやんか。 》 中野 昌宏
https://twitter.com/nakano0316/status/1589612339212750848
《 なぜ誰かを嘲笑する社会になったのか? 「あざ笑うスタンスが最も安全」という見方も/小長光哲郎 》 AERAdot.10th
https://dot.asahi.com/aera/2022110400024.html?page=1
《 ちなみに「トリクルダウン」を前提にした景気振興策の淵源は小泉内閣の竹中平蔵氏
それを第二次安倍政権がMMTと組み合わせて、新産業無しの見せかけ成長(例:日銀による株価の吊り上げ)でも景気は良くなると信じて再開発展させた
結果はシャブ中みたいな財政と経済が残りました
ボロボロになった 》 James F. ガメ・オベール
https://twitter.com/gamayauber01/status/1589522411418177536
《 【無期限に原発動かす経済産業妨害省】原発を60年超まで動かそうとする経産省。原発停止期間を「運転期間外」とする。こうしておいしい天下り先に電力オルガルヒの地域独占を残すだけでなく、日本全体を危険に陥れて、時代遅れの原発でエネルギー転換を妨害する。犯罪官庁だ。 》 金子勝
https://twitter.com/masaru_kaneko/status/1589783929086955521