作品撤収

 昨夜疲れていたので軽く読めそうなみうらじゅん「やりにげ」 新潮OH!文庫を読んだ。「38人の女たちの赤裸々な姿」。すらすら読めた。この進み方はライトノベルと同じだ。そうか、みうらじゅんライトノベル作家か。が、どっと疲れた。「現代の笑えるセックス小説」(内田春菊の解説)だもの、疲れるわあ。
 「文庫版あとがき」冒頭は
「"エロ噺家"に成りたいと思った。誰よりも上手にエロ話が喋れる男──」
 ここに誕生。理由。
「しかしなんと言ってもこの作品を支えているのは女たちの描き方のうまさだ。」内田春菊
 「遊びのない女」の結びが泣かせる。
「彼女は今後、星の数ほど他の男と寝るんだろう。/人は人を所有したいと欲した時、悲しみが訪れる。なんだか今夜は釈迦に成った気分だ。」
 笑わせるのは例えば「機内の女」。最初の一行は彼女の言葉。ゴシック体活字だ。
「飛行機の中でもデキるんじゃない?」
 あれこれあって。
「離陸してから10分も経たない内に、彼女は空よりももっと上の、天まで昇りつめた。」

 午前中に作品撤収。午後ブックオフ長泉店へお散歩。青木文教「秘密の国 西蔵チベット)遊記」中公文庫 1990年初版、阿佐田哲也「麻雀小説自選集」文春文庫2002年初版、玉井哲雄・藤井恵介「建築の歴史」中公文庫 2006年初版、計315円。
 空白になった展示室へ銅版画を搬入。いろいろ並べてみる。少々詰めすぎかな。きょうはこれまで。