日本近現代美術史

 昨夕帰りがけにブックオフ長泉店で三冊。小谷野敦・編「恋愛論アンソロジー」中公文庫2003年初版、カタログハウス編「大正時代の身の上相談」ちくま文庫2002年2刷、「美術手帖 2005年7月号」美術出版社、計315円。「美術手帖」の特集「日本近現代美術史」で印象に残ったのは椹木野衣(さわらぎ・のい)「空(そら)から空虚へ」。その結び。

「というのも、私見によれば、この百年で目を引き付ける作品には、時と場所とを問わず、必ず、この絶望感にも似た空虚が物質化しているように感じられるから、なのである。」

 この言葉からまず連想したのが、河原温の絵「浴室」(1953〜1954)シリーズ。この絵が一点も掲載されていないのが不思議で残念。折込の「1900-2005 日本近現代美術チャート」では、河原温は1960年代に始まる「概念芸術」に名前が出ている。衝撃的デビュー作「浴室」シリーズは無視されている。こういう企画にはいろいろイチャモンをつけたくなる。その河原温につづいて連想するのは味戸ケイコさん。

 ブックオフ長泉店で三冊。赤瀬川原平「イギリス正体不明」東京書籍1994年初版、「美術手帖 2006年11月号」美術出版社、米澤穂信「犬はどこだ」創元推理文庫2008年初版、計315円。

 午後、三島テレビ放送の取材。