東の箱根山、北の愛鷹山は雪模様。足元の畑は霜柱。真っ青な晴天を突き抜ける白い富士。これぞ冬景色。昨日の渡辺白泉の句を少し。
まっさをな空地にともりたる電燈
夕焼けへ下水の口のならびたる
三島楽寿園を詠んだ一句。
をさなごの象にふれたる声麗ら
楽寿園の象さんはとっくに死んでしまった。当館から徒歩十分ほどの湧水一級河川、柿田川を詠んだ一句。国道1号線の真下が起点(湧水)。
囀りや七丈下を柿田川
こんな句まで収録した「現代俳句の世界16 富澤赤黄男 高屋窓秋 渡辺白泉」朝日文庫1985年初版はよくできている。今になって気づくとは。それは措いて、買っておいてよかった。