『時間は存在しない』再読・二(閑人亭日録)

 カルロ・ロヴェッリ『時間は存在しない』NHK出版2019年9月20日第2刷発行を少し再読。以下、覚え書き。

《 時計で計った時間は「量子化」されている。つまり、いくつかの値だけを取って、その他の値は取らない。まるで時間が連続的ではなく、粒状であるかのように。
  粒状であるということは、量子力学のもっとも特徴的な結果であり、理論自体の名前もここからきている。「量子」とは基本的な粒のことであって、あらゆる現象に「最小の規模」が存在する。重力場における最小規模は「プランク・スケール」、最小の時間は「プランク時間」と呼ばれていて、相対性や重力や量子が絡む現象となっているさまざまな定数を組み合わせれば、その値を簡単に計算できる。(引用者・略)プランク時間と呼ばれるこの極端に短い時間では、量子力学に特有の三つの性質がもたらす効果、すなわち時間への量子効果がはっきり現れる。 》 85頁

《 時間が「量子化」されるということは、時間tのほとんどの値が存在しないということだ。 》 86頁

《 言葉を変えれば、時間には最小幅が存在する。その値に満たないところでは、時間の概念は存在しない。もっとも基本的な意味での「時」すら存在しないのだ。 》 86頁

《 この世界はごく微細な粒からなっていて、連続的ではない。神はこの世界を連続的な線では描かず、スーラのように軽いタッチで点描したのである。 》 86-87頁

《 量子力学の二つ目の発見は、不確かさである。たとえば、ある電子が明日どこに現れるかを正確に予測することはできない。 》 89頁

《 時空も、電子のような物理的対象である。そしてやはり揺らぐ。さらに、単なる配置が「重ね合わさった」状態にもなり得る。 》 89頁

《 このため現在と過去と未来の区別までが、揺れ動いて不確かになる。一つの粒子が空間に確率的に散って不確かになるように、過去と未来の違いも揺れ動くのだ。したがって、ある出来事がほかの出来事の前でありながら後でもあり得る。 》 90頁

《 「揺らぎ」があるからといって、起きることがまったく定まらないわけでもなく、ある瞬間に限って、予測不能な形で定まる。その量がほかの何かと相互作用することによって、不確かさが解消されるのだ。 》 90頁

《 電子がここまで奇妙に振る舞うという見方を受け入れるのは、ひじょうに難しい。 》 91頁

《 時間は唯一ではなく、それぞれの軌跡に異なる経過期間がある。そして時間は、場所と速度に応じて異なるリズムで経過する。時間は方向づけられていない。過去と未来の違いは、この世界の基本方程式のなかには存在しない。それは、わたしたちが事物の詳細をはしょったときに偶然生じる性質でしかない。そのような曖昧な視野のなかで、この宇宙の過去は妙に「特別な」状態にあった。「現在」という概念は機能しない。この広大な宇宙に、わたしたちが理に適った形で「現在」と呼べるものは何もない。時間の持続期間を定める基層は、この世界を構成するほかのものと異なる独立した実体ではなく、動的な場の一つの側面なのだ。跳び、揺らぎ、相互作用によってのみ具体化し、最小規模に達しなければ定まらない側面……。だとすれば、時間の何が残るのか。 》 92-93頁

 ネットの広告からウェブサイトへ飛び、約600名の買い取り作家一覧を見た。
 https://kaitori.oida-art.com/
 該当する作家は、長谷川潔の一点のみ。
 http://web.thn.jp/kbi/kiyos1.htm

 ネット、うろうろ。

《 超電導のメカニズム解明へ一歩、東大などが突き止めたこと 》 ニュースイッチ
https://news.yahoo.co.jp/articles/d830c85505946bf15d62a1d02a8aa29d34f7a396

《 初期の廃品のオブジェが手芸の本になっていたのに驚いた。廃品や貝殻やガラスを拾うのが好きなのも私と同じ。/もうすぐ手術(甲状腺癌の肺転移)、合田佐和子展、椿園 》 福山知佐子のブログ
http://chitaneko.cocolog-nifty.com/blog/2023/03/post-84c827.html
 合田佐和子『オブジェ人形』グラフ社昭和40年12月25日発行。

《 関連団体を設立して5000万円の寄付上限逃れ 日医連による麻生派への高額献金問題 小分け、迂回も駆使 》 東京新聞
https://www.tokyo-np.co.jp/article/238857

《 人類学調査のためにアフリカとかかわり、知人を公認大使にするためにオセアニアとかかわった経験から、開発援助の闇をみてきた。例えばODAでは大量の中古車や、クーラーなしで住めない住宅が援助され、人々をガソリンと電気のために出稼ぎさせる暮らしに変えていく。要は、援助側の顧客づくりである。 》 中島 智
https://twitter.com/nakashima001/status/1637099639852900353

《 援助される側の政府もまた、必ずしも国民のために政策を考えてはいない。その被害者はつねに従順な国民である。だからオカシイことには右翼であれ左翼であれ浮遊層であれ、オカシイと声をあげなければ餌食となる。 》 中島 智
https://twitter.com/nakashima001/status/1637099750960017408

《 原発利権に加えて原発事故利権までできちゃえば、もうやめられません。 》 lutekia
https://twitter.com/lutekia/status/1637152752869703680