白木蓮開花

 昨夜はジャズ歌手ジョー・スタッフォード「JO+JAZZ」1960年録音のレコードを聴く。「You'd Be So Nice to Come Home To 帰ってくれたらうれしいわ」。これはヘレン・メリルクリフォード・ブラウンのものが有名で、TVCMでも使われたが、同じ白人でも私はジョー・スタッフォードの艶のある軽いスウィング感が好き。

 白木蓮が一斉に咲き出した。朝の陽光を浴びて純白の花弁を空へ広げる様は、子どもから娘への羽化のよう。ウェディングドレスよりも儚い純な白だ。口絵のウェディングドレスにつられて、早見裕司メイド刑事 2」を読む。「第五話」偽結婚の話を読んだところで宇多田ヒカルの離婚をネットで知る。不思議な同時性。前作よりも練られた構成で「2」のほうが出来がいい。

 無料にして二か月、面白い変化があった。ただだからラッキーと言う人がダントツ。これで無料はない、と本を買う人がいる。手土産をくださる人もかなりいる。昨日来館された女性は焼き菓子をくださった。紙袋の口はYシャツの首周りのように折られ、リボンがネクタイそっくりに巻かれている。オシャレ。無料だからこそ出会えるいい人間関係がある。しかしなあ、私より先に係の女性がおいしいと試食していた。