両手いっぱいの言葉

 寺山修司『両手いっぱいの言葉 413のアフォリズム文化出版局1982年初版から。

≪美というものは、本来、何かを欠いたものです。完全な合理主義からは、美はおろかドラマも生まれてはきません。≫

≪どんな鳥だって
 想像力より高く飛ぶことは
 できないだろう ≫

≪一字に影があるように、一行にも影がある。≫

≪本来、ジャズは「聴く音楽」ではなくて、「体験する音楽」なのだ。≫

≪不自由を知る者でないと、自由は語れません。≫

≪にせ物の寿命は本物の寿命の長さによって決まる。≫

≪私たちは政治の貧困によって光を失いつつあるが、いままた想像力の貧困によって闇をも失うのだとしたら、そのことをこそ戒めなければならないのである。≫

 一昨日は岩瀬成子『夜くる鳥』で味戸さんの絵に感動した方が来館。昨日は古くからの味戸ファンが兵庫県名古屋市から来館。昼には三年前企画展に出品された建築家ご夫婦、その展覧会に来られた静岡大学の平野雅彦氏が、水木しげるを観に来館。久闊を叙す。感慨深いことが続く。