もっと、「半七」!

 高曇り。早朝に小雨があったようだ。

《 箸をおくと、すぐに着物に着かえて、半七は傘を持って表へ出ると、雨はまだ未練たらしく涙を降らしていたが、だんだん剥げてくる雲のあいだからは薄い日のひかりが柔かに流れ出していた。 》 「弁天娘」(『半七捕物帳・続』講談社大衆文学館文庫収録)

 うまい描写だ。

《 御承知かも知れませんが、赤城下はその以前に隠し売女(ばいた)のあったところで、今もその名残で一種の曖昧茶屋のようなものがある。 》「むらさき鯉」(『半七捕物帳・続』講談社大衆文学館文庫、『もっと、「半七」!』ちくま文庫収録)

 『もっと、「半七」!』には「曖昧茶屋」の注。

《 売笑婦を抱えている茶屋。 》

 売笑婦とはまた古風な。で、北村薫宮部みゆき編『もっと、「半七」! 半七捕物帳傑作選 二』ちくま文庫2009年初版を読んだ。収録十一篇のうち六編が、講談社大衆文学館文庫と重複しない。お茶漬けの味のような、さらりとした短編。後を引く。さりげなく巧緻。

 ネットの見聞。

 インドネシアで味の素が販売している調味料の名前。「ほんだし」に当たる風味調味料「Masako(マサコ)」。マヨネーズ「マユミ」。液体ソース「サオリ」。

《 長嶋、松井氏に国民栄誉賞 》

 エイプリル・フールかと思った。

《 運動不足で3日ほど便秘してるんだが、屁が醗酵して目にしみるほど臭い… 》

《 去年はエイプリルフールの嘘が下手すぎて多方面から怒られた。 》