『反絵、触れる、けだもののフラボン』

 福山知佐子『反絵、触れる、けだもののフラボン』水声社2012年初版を再読。副題「見ることと 絵画をめぐる断片」。三年前に読んだ時とは全く違う箇所に付箋を貼る。いくつかを。

《 言葉でを何を言おうとも、ものごとを俯瞰して見る人間には、花の匂いの機微や花の色の変化を 感じとることはできない。 》 44頁

《 常に未知の偶然をはらんだ生命の運動との共同作業が、斬新で凄烈なフォルムやムーヴメント、 色彩や匂いを生む。 》 45頁

《 極めて個的な感覚によって日常を逸脱しない限り、「外側」にあるものの一端を「触覚的に把握」 することはできない。 》 67頁

《 「概念」によらないこと、このことを現在(いま)どれくらいの人が実行できるのだろうか。 》 82頁

《 鉛筆の線の波打つような音楽性。イリュージョンをつくるのではなく、くすんだ紙の上にのせた 鉛筆と水彩の筆跡そのものを見せている。筆跡が記憶の感触、喚起力に直結しているのだ。 》 121頁

《 自分以外の人間には無意味、無価値に見えるものを見ていたい。 》 140頁

 以前記した感想に重なるが、擦過傷を刻むようなヒリヒリする文章表現が印象深い。

 ネットの見聞。

 白砂勝敏さんがツイッターを始めた。
 https://twitter.com/shirasuna3

《 安倍首相をはじめ、自民党の議員は集団的自衛権によって「国を守る」「国民の命と財産と幸せを守る」 と言うが、武器では守れない。たとえ勝ったとしても、戦死者が出て、多大な損害を被るのが戦争だ。 「戦争以外の方法でしか、国民を守れない」ということを、肝に銘じよう。 》 寮美千子
 https://twitter.com/ryomichico

《 戦禍の土で反戦デスマスク 陶芸家北一明さん業績に光 》 東京新聞
 http://chuplus.jp/paper/article/detail.php?comment_id=289575&comment_sub_id=0&category_id=113&from=news&category_list=113

 ネットの拾いもの。

《 わざわざ盗作するほどのものじゃないオリジナルと、それ以下の応募作品。情けない。 》

《 盗聴するまでもなく筒抜けであると思っていたので、盗聴の必要があったことに、むしろ驚いている。 /米、日本政府を盗聴か 》