『加藤周一著作集5 日本文学史序説 下』平凡社1980年初版 「終章 戦後の状況」を読んだ。これで読了。ふう。
《 東京裁判の被告の言い分によれば、日本軍国主義の指導者たちは、誰一人として太平洋戦争を望んでいなかったにも拘らず、 太平洋戦争を始めたということになる。特徴の後者は、指導者のなかの誰にも、特定の決定について、権限がなかったという 主張である。 》 558頁
《 かくして日本型「ファシズム」の特徴の分析は、単に工業化の段階や地政学的条件ばかりでなく、一方では集団に超越する 価値の欠如、他方では個人の集団への高度の組込まれという各時代を通じての日本型世界観の特徴へ導かれる。三○年代に興った 超国家主義は日本思想史の例外ではなく、本来そこに内在した問題の極端な誇張にすぎなかった。 》 558-559頁
大著の結び。
《 時代の条件は、──あるいは一世代の現実は、その受容や描写よりも、それを批判し、拒否し、乗り超えようとする表現の 裡に、またその表現の裡にのみ、抜きさしならぬ究極の性質を、あらわすのである。 》 577頁
北一明の焼きもの作品を思う。孤独な独創、独走者だった。
夜明け前、今朝も寒かった。零度ちょうど。これを余寒という。春になっても寒いのは懐だけじゃなかった。
昼まで、源兵衛川、水の苑緑地の下流から一本松までのヒメツルソバを駆除。土のう袋三分の一ほど。芽がほとんど。
ネット、いろいろ。
《 ストライプハウスギャラリーの大坪美穂展「黄泉の国の神殿」 》 mmpoloの日記
http://d.hatena.ne.jp/mmpolo/20170308/1488978219
上記は3日にふれた旧友の個展。
《 『枝状に刻みこまれた流し目』ハンス・ベルメール・絵 複製版 》 古書ディオニソス
http://kosho-dionysos.com/?pid=111666071
私の持っている本も221番。複製なんだ。