『中動態の世界』3

 朝、手紙と葉書を投函し、國分功一郎『中動態の世界 意志と責任の考古学』医学書院2017年5刷、「第3章 中動態の意味論」 を読んだ。

《 多くの分野の研究者が、能動と受動というカテゴリーの不十分に気づき、そこに収まらない中動態に注目し続けてきた。 》  74頁

《 哲学ではこの一○○年ほど、西洋近代哲学に固有の〈主体/客体〉構造が疑問視されてきたという経緯があるため、この構造を 能動/受動の文体構造に重ねつつ中動態を称揚するという事例が散見される。 》 76頁

《 彼らが言っているのは──そして彼らが知っているのは──能動態にも受動態にも属さない中動態があったということであり、 そしてそれだけである。 》 76頁

《 われわれはいま、中動態の歴史と意味に迫りつつある。それゆえに、最初の問題へと戻ることができる。
  能動態と受動態の対立は「する」と「される」の対立であり、意志の概念を強く想起させるものであった。われわれは中動態に 注目することで、この対立の相対化を試みている。かつて存在した能動態と中動態の対立は、「する」と「される」の対立とは異なった 位相にあるからだ。
  そこでは主語が過程の外にあるか内にあるかが問われるのであって、意志は問題とならない。すなわち、能動態と中動態を対立させる 言語では、意志が前景化しない。 》 97頁

 朝の九時前に30.2度。うへ〜。午後の外出は食料品の買いものだけ。

 ネット、いろいろ。

《 先日、三島の静岡学習センターで面接授業に行ったとき、昼休みにわざわざ入場券買って新幹線ホームに入り、桃中軒の駅そば 「桜えびの天ぷらそば」を久々に食べた。東海道新幹線では東京から最も近い、ホームに立ち食いそばスタンドのある駅。 しかも地元の業者がここでしか食えないそばを提供している。 》 原武史
 https://twitter.com/haratetchan/status/883328134170386433

 「鉄学者」のお言葉。ちょっくら三島駅へ行ってくるか。

《 痴漢騒動の「ブラックボックス展」から考える"お騒がせアート"多発の背景とは? 》 神野真吾 HUFFPOST
 http://www.huffingtonpost.jp/2017/07/06/black-box-shingo-jinno_n_17401562.html?ncid=engmodushpmg00000004

《 最後の謎の小泉明郎推しはなんなんだよ、、まあ「社会の芸術」の人だから仕方ないか、、|痴漢騒動の「ブラックボックス展」 から考える"お騒がせアート"多発の背景とは? 》 黒瀬陽平
 https://twitter.com/kaichoo/status/883320492513308672

《 「それはどんな言説よりも直接的に自分に伝えられます。それがアートの力なのだと思います。」神野真吾
  神野氏のパラダイムには齟齬も感じるが、概ね理解できる。私見では、これもまたアタマ(観念)で思い付いたレベルの作品が帯びる暴力性の問題。 》  中島 智
 https://twitter.com/nakashima001/status/883191432151879681

《 「批評」というものの意味・意義は世間的には全く理解されていないので、ある表現へのネガティブな批評はことごとく 「その表現をつぶせということか!」、「その表現を好む俺たちへの攻撃だ」、「表現の自由への侵害だ」 と噴き上がる材料にされてしまうというのが現状。この断絶はなかなか厳しい。 》 はたの
 https://twitter.com/althusser723/status/883513294362890244

《 いま「アリなんて調べて何の役に立つの?」って言われる事も少なくなかった知人のアリの研究者さん達、 軒並みヒアリの件で東奔西走していて、研究ってこういうものなんだよなと身にしみる。
  必要とされるまで価値が分からなくとも、必要になってから調べたのでは遅い事って、沢山あるんだよね。 》 小森雨太
 https://twitter.com/comori_uta/status/883299680314040328

《 以前は「人に聞く前にまずググれ!」というスタイルが有効だった気がするんだけど,近頃はググっても情報の真偽がわからずに 間違った情報を身につける「ググっても悪化する」現象が散見されるようになった.
  「一緒にググろう」が正解の世界では,不確かな言語でなく,現象への直結が求められている. 》 落合陽一
 https://twitter.com/ochyai/status/883498323981746176

《 可視光で世界を塗りつぶすのは人間の超人化や環境の魔術化でなく,世界に人間の網膜特性を貼り付けていく「地表や空間の網膜化」 だってずっと思ってる.
  言語を話し,水を介したインターネット的通信と非物質文化が存在する海洋生物からすれば我々は2001年宇宙の旅でいう平板モノリスの前の猿だ. 》  落合陽一
 https://twitter.com/ochyai/status/883503544149475330

《 「買い物行くならついでにタマゴもお願いね」ぐらいの調子で「お勧めを三冊挙げてください」と言わないでほししいたけ。 》  米澤穂信
 https://twitter.com/honobu_yonezawa/status/883185092939534336

《 セブンイレブンで他人のコーヒーいれたの何度目だよおれ…… 》 T屈男
 https://twitter.com/taikutumasa/status/883557428528168960