『洲崎パラダイス』『洲崎の女』

 芝木好子『洲崎パラダイス』1954年を『日本文学100年の名作 第5巻 1954-1963 百万円煎餅』新潮文庫2015年で読んだ。川本三郎の解説から。

《 表題の「洲崎パラダイス」とは、戦後東京都江東区の海岸寄りにあった赤線地帯のこと(戦前は遊郭があった)。 》

《 赤線が消えてゆく直前の物語で、洲崎はきらびやかな歓楽街というより、滅びてゆく町の寂しさを見せている。 》

 続いて『洲崎の女』1955年を『日本短篇文学全集 45』筑摩書房1969年で読んだ。小松伸六の解説から。

《 男に苦労し、子供にそむかれ、数奇な人生をわたってきた売色女性登代の半生と、こういう女を育ててきた東京下町の哀愁の人生風物誌が、『洲崎の女』なのである。  》

 『洲崎の女』『洲崎パラダイス』ともやるせない小説だ。

 歳月の経つのは早いが、一時間の過ぎるのも早い。

 ネット、いろいろ。

《 作中の描写に違和感はあるが、書かれた時代はそうだったんだな、とその部分を「保留」してそれ意外の部分を楽しめる人もいる。「保留」が出来ない/ したくない人が、古い作品の封印を要求して来ても、従う義務はない。感覚は時代によって変わっていくのだから「いまこの瞬間」に合わせる必然性がない。 》  日下三蔵
 https://twitter.com/sanzokusaka/status/1077685667021258752

《 出ず引っ込まず、美智子皇后は陛下を支えた。被災地の体育館などを見舞う際、膝をつき、親身に接したのは皇后が先で、陛下がそれに続いたのだという。 細やかな心遣いは歌にも表れている。ハンセン病療養所を訪れるた折にはこう詠んでいる。「めしひつつ住む人多きこの園に風運びこよ木の香花の香」と。 》  立川談四楼
 https://twitter.com/Dgoutokuji/status/1077416037191020547

《 今年はアート界も憂鬱なことが多かったですね。ひとつの時代の終わりを感じる年だった。 》 黒瀬陽平
 https://twitter.com/kaichoo/status/1077424724660019205