『わが出雲・わが鎮魂』続/ベニー・ゴルソン(閑人亭日録)

  入沢康夫詩集『わが出雲・わが鎮魂』の「わが鎮魂(自註)」を読むと、詩句の像が鮮烈に浮かび上がってくる。「らふえる/まい/あめく/あるみ」は。

《 草木の名として挙げてあるが、これらはダンテの『神曲』地獄篇第三十一歌で、鎖につながれた巨人ニムロゲが叫ぶ意味不明の言葉「ラフェール・マイー・アメック ・ザビー・アルミ!」(第三十一歌六七)より。 》 53-54頁

 「ああ、見よ……」は。

《 以下、萩原朔太郎の「小出新道」のパロディ。 》 58頁

《 白々と冴える石段 》は。

《 芭蕉の句「石山の石より白し……」のかすかな反照。 》 59頁

 「こう、こう、こう、と呼ばわつて」は。

《 折口信夫死者の書』第二章より。 》 61-62頁

 ほんの一部を引用。『神曲』も『死者の書』も読んでいるが、この箇所は記憶にない。「小出新道」は憶えている。で、はっと気づいた。これは加藤郁乎句集 『球體感覺』の解釈本、松山俊太郎『球體感覺御開帳』冥草舎1971年刊に先立つまさしく自註版だ。松山俊太郎は書いている。

《 作品のみをデータとする「優雅な惡智慧くらべ」(塚本邦雄氏)を、讀者に挑んでゐるのであらう。 》

 加藤郁乎と違って入沢康夫は、それを自註で明かした。短歌俳句の自作自註(自解)とどこが違うのか。短歌俳句の自作自註(自解)は読んだことがないが、違うはず と思いたい。

 晩、三島市文化会館でベニー・ゴルソン・カルテット BENNY GOLSON QUARTET を友だちと聴く。これは良かった。90歳を微塵も感じさせない演奏。地味ではなく 滋味な深い音色。会場は一階席がほぼ満席。ゴルソンに「ファンタスティック」と言わせしめた。そりゃ、気分いいわな。ハート・ウォーミングないい公演だった。 満足。帰りは広小路駅近くのレストラン、通称・階段(レスカリエ・ド・三島)へ。余韻を楽しむ。
  https://lescalier-mishima.business.site/

 ネット、うろうろ。

《 Pink Martini (with singer Storm Large) - Amado Mio  9,000,095 回視聴 》 YouTube
  https://www.youtube.com/watch?v=sCbzWiJLVhk

 2014年06月17日に公開。2018年7月7日 2619,585 回視聴。2019年6月23日午後7時35分、9,000,095 回視聴。公開から四年で約262万回視聴。それから一年経たずに600万超 視聴。

《 「未作成は指針違反」 元公文書管理委員長代理 首相面談記録なしで 》 毎日新聞
  https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190623-00000040-mai-pol

《 生命誕生のカギの一つは深海底のメタルが握っている 》 東工大ニュース
  https://www.titech.ac.jp/news/2019/044552.html