『十二支考 1』四(閑人亭日録)
 南方熊楠『十二支考 1』平凡社東洋文庫1972年初版、「田原藤太竜宮入りの譚」後半を読んだ。昨日話題のワニ(鰐)だが、188頁にルビ。遅い。

《 それに竜となると、角があったり火を吐いたり、異類異様に振る舞うから、その解決は蛇より数層むつかしく、孔子のいわゆる竜に至っては知るなきなりだ。そのうえ 拙者本人八岐大蛇の転生(うまれかわり)で、とかく四、五升呑まぬと好い考えがつかぬが、妻がかれこれ言うから珍しく禁酒中で、どうせ満足な竜の起源論はなるまいが、 材料は夥(おお)くあるゆえ、できるかぎり遣ってみよう。 》 175頁

《 そのクムヒルの原語クムビラの音訳が、薬師の十二神将の宮毘羅(くびら)、仏の大弟子の金毘羅比丘、讃岐に鎮座して賽銭を多く占(せし)める金毘羅大権現等で、 仏典には多く蛟竜と訳しおる。 》 191頁

《 されば竜宮に永年積んだ財宝は無量で、壇の浦に沈んだ多くの佳嬪等が竜王に寵せあられて竜種改良と来るから、嬋娟(せんけん)たる竜女が人を魅殺した話多きも もっともだ。竜宮に宝多しと言うが転じて、海に竜王住むゆえ大海に宝ありと『施設論』など仏書に多く見ゆ。 》 203頁

《 上から来るは同じ長さほどの臥長(ふしたけ)一抱えばかりな蛇が舌嘗(なめず)りして向かい合うた。蛇、蜈蚣が登るべきほどを置いて頸を差し上げ立てるを見て、 蜈蚣喜んで走り上る。 》 219頁

 蜈蚣=むかで。知らなかった。百足は知っていたけど。

《 定めて眼が舞うほど忙しかった身をもって海蜈蚣の何物たるまで調べおったのは、どこかの大臣輩がわずかな酒に酔ったり芸妓に子を生ませたりして能事とすると 大違いだ。 》 227頁

 午後、源兵衛川中流部、下源兵衛橋上流で茶碗のカケラ、ガラス片を拾う。病院の影で心地よい川風。小片細片なので時間を食う。重くならないけど終了。帰宅。汗~。 冷やした水道水が美味い。三島の水道水は美味いらしい。静岡市の水はたしかに不味かった。
 昨日ふれた1970年代のサンリオ・ギフトブック、ギフト文庫はダブリを除いて80冊ほどあった。写真映えするだろう。

 ネット、うろうろ。

《 じっとしていても死に至る猛暑と、感染力が既存株とは桁違いの殺人的コロナ変異株が猛威を振るう中に、少なくとも80万人もの生徒・児童を放り込むような死の祭典を 止めようともしない時点で、菅自民党政府に市民を代表し政府を預かる資格は皆無ですよ。不作為も立派な国家的犯罪ですから。 》 異邦人
https://twitter.com/Narodovlastiye/status/1402050021709664259

《 「オリンピックの開会で国民の自粛意識がすっかり緩んでしまったのは想定外だった」

  「会場や選手村では万全の感染対策を取っていたが、思いの外、指示に従わず街中を出歩いた関係者、報道陣、一部アスリートがいたのは遺憾」

  この2つは絶対言うと思う。俺が官僚ならもう原稿用意してる(するなよ) 》 中野晃一 Koichi Nakano
https://twitter.com/knakano1970/status/1402037177354047491

《 「大多数の国民の皆さんには安心安全な大会実施のためにご協力いただいているところですが、残念ながら一部の無責任な行動により感染が拡大する傾向が見られます。 これまでもお願いしてきた通り、大会の成功のために国民の皆さんの一層のご理解ご協力を改めてお願い申し上げます」

  これも絶対言うね。 》 中野晃一 Koichi Nakano
https://twitter.com/knakano1970/status/1402052992069603335