『十二支考 3』六(閑人亭日録)

 南方熊楠『十二支考 3』平凡社東洋文庫1973年初版、「犬に関する民俗と伝説」を読了。

《 これについて憶起するは、むかし大坂のどこかへ狂歌師某が宝珠の絵の額面を揚げて、「瑳(みが)いたら瑳いただけ光るなり、性根玉でも何の玉でも」と書くと、 いつのまにか誰かが書き副えて、「光るかの蒟蒻玉ときん玉と、こんな歌詠む性根玉でも」とあった、と「一話一言」で読んだ。 》 156頁

 好きな美術作品だけを集める人が大部分だろう。私は、好きでもない(嫌いではない)が、格別に優れた作品だと判断すれば購入する。好き嫌いではなく、優れているか 否かを自らの審美眼で判断して決める。他人の評価は無視。北一明の陶彫のデスマスクなど、別に好きではないが必要だと考えて購入。K美術館の展示品を見て 「偏っている」といったことはよく耳にした。有名な作家の作品を購入、展示したところで面白いだろうか。まだ殆ど評価されていないあるいは知られていない優れた作品を 購入、展示するほうが遥かに面白いと思う。商品価値に関係なく、将来の名声に賭ける。そんな思いで美術作品を購入してきた。
 http://web.thn.jp/kbi/
 味戸ケイコさんの絵は『日本美術全集 第19巻』小学館2015年初版に収録された。故北一明は没後、故郷飯田市で「郷土の偉人三人」の一人に選ばれた。 北一明は海外ではじつに高い評価を得ているが、国内では殆ど無名に近い。彼ほど芸術的価値と商品価値が乖離している例は、私は他に知らない。
 https://blog.nagano-ken.jp/shimoina/other/4521.html/2
 http://web.thn.jp/kbi/kitaron.htm
 いや、あったわ。木口木版画家の恐らく最大の作品(額装済)を、オークションで初値の2100円で入手。子育てに追われている彼女に久し振りに電話。制作したいが、 子どもの世話でまとまった時間が出来ない、と。いや、それでいい、モチベーションがあれば、制作に向かった時、以前の精緻さとは違う新たな切り口が生まれる、と応える。 何と言っても流麗で瑞々しい、躍動する彫刻線は、優れた書に通じる、下絵の無い一本勝負。その並外れたセンス。
 https://k-bijutukan.hatenablog.com/entry/20070323/p1

 午後、源兵衛川最上流部のヒメツルソバを抜く。

 ネット、うろうろ。

《 『破戒』島崎 藤村 著 》 書径周游
https://shomotsushuyu.blogspot.com/2021/06/blog-post_58.html

《 「男は黙ってサッポロビール」のCM、今やったら、時局をわきまえていてよろしいということになるのだろうか…………いや、ふと思いだしたもので。 》  赤城毅/大木毅
https://twitter.com/akagitsuyoshi/status/1407900498821189636

《 これ、明石市にできて他の自治体にできない理由を全国の自治体にヒアリングしてみたいですね。 》 髙崎順子
https://twitter.com/misetemiso/status/1407740111442386945