『ユリシーズ』ニ十(閑人亭日録)

 ジェイムズ・ジョイスユリシーズ III 』集英社1997年初版(元版は1922年刊行)、「第三部 18 ペネロペイア」を読んだ。

《 ええあたしは軍人の娘ですよでもお前さんがた4りん馬車かと思ってましたわ手おし車でしたのあの女たちなんか腰をぬかして気ぜつするだろうよあの演そう会のあたし みたいに海軍士官といっしょにアラメダを散歩するはめになんかなったらあたしのもえるひとみもあたしのバストも情ねつも彼女たちにはありゃしないああ神さまがあいつら の貧じゃくな頭をたすけてくださいますようにあたしなんか15の年にもう男についてだって人生についてだってあいつらが50になったときよりずっとたっぷりごぞんじだった んですからね 》 514頁 1062-1070行

《 男がそんなふうに何ももとめることなしにこの子のため命をすてたらそれこそ本との愛というものねでもそんな男って少すうねとてもしじられないわあたしの身にそんな ことがおこってみたらべつだけれど大多すうの男は生れつき愛なんてほんのちょっぴりも持ってやしないのよ 》 516頁 1276-1280行

《 彼がもし女はみんなおんなじだと思っているのならあたしがおしえてあげますあちらのことはあたしの体の下で気をうしないかけるまで彼をすっかりむちゅうにさせて あげるすると彼はあたしについて詩を書いて恋びとにしてかつ大っぴらな愛人彼がゆうめいになればあたしたちの写しん2まいがあらゆる新ぶんにOでもそのときあたしは 彼のほうをどうしようかしら。 》 546頁 1647-1653行

 ジェイムズ・ジョイスユリシーズ』読了。ふう~~~。読むのにこれほど時間のかかった小説は初めて。

 朝、NHKテレビ『サラメシ』再放送、出版取次大手のトーハン若手女子社員の紹介テロップに”好きな本『一八八八 切り裂きジャック』”。おお、故服部まゆみさんの 長編ミステリ。夫の服部正氏に葉書を投函。

 ネット、うろうろ。

《 批評と社会体制 遠藤水城 聞き手:沢山遼 》 美術批評家連盟
https://www.aicajapan.com/ja/no22endo/

《 少女マンガのパイオニア水野英子―82歳の「異端児」がどうしても伝えたいこと/板倉 君枝 》 ニッポンドットコム
https://www.nippon.com/ja/japan-topics/g02029/

《 何事にまれ、発展史観というものがもっとも単純でもっとも愚かしいものであることは疑う余地がない。哲学史にせよ個人の哲学にせよ、出るべきものは最初に出て しまっているものなのだ。「中期のライプニッツは支配的モナドをこう考えていたが後期のライプニッツは〜」みたいなの、本当しょうもない。 》 清水高志
https://twitter.com/omnivalence/status/1484927215964155908

《 安倍菅岸田と続く政権は国民を守る気がないからカネを出さない。たまの給付は18歳以下に限定、半分はクーポンで、と言い出す。レジ袋、地下鉄のゴミ箱撤去等、 責任をすべて国民に転嫁する。野党第一党であるはずの立憲も「提案型」との弱腰で、今こそ国民も野党も与党に「総ツッコミ」すべき時なのだ。 》 立川談四楼
https://twitter.com/Dgoutokuji/status/1485096587801993221